外国企業の流通部門への発展近代化投資を奨励 (中国)



 国内貿易部 (通商産業省に相当) 陳部長は、 先頃、 企業高級幹部国際セミナー

で講演し、 近代的な流通産業育成・発展のために、 外国企業の流通部門への積極

投資を奨励すると伴に、 その主要投資対象分野として、 次の5つの分野を挙げた。 

(1) 取引市場の基盤建設

 この分野は基盤が脆弱であることから、 今後、 大いに投資を増やす必要がある 分野である。 第一の投資対象部門は、 農業副産品 (糧食以外の農作物) や生産資 材の保管・貯蔵施設である。 次に、 輸送施設、 大型卸売市場、 物流・配送センタ ー、 技術開発センターなどの施設の建設である。 これらは、 大型の投資を必要と するが、 将来、 大きく発展する潜在的可能性を有している。

(2) 市場情報等の電子化

 この分野は、 流通部門では新興の分野であるが、 その発展を担うべき重要な分 野の一つである。 商品市場の全国的モニターネットや、 大型卸売市場の電信取り 引きネットを構築するとともに、 コンピューターによる情報管理システムなどの 整備を通じて、 流通産業の情報等の電子化を速やかに進める必要がある。

(3) 商品基地の建設

 商品基地の建設は、 まだ十分には行われていないが、 特に一部の農業副産品の 生産振興には、 (基地建設のための) 更なる投資が必要である。 家畜類、 青果類 などを中心に、 外国投資家と共同でその商品基地の建設に投資を行い、 大規模経 営を一層発展させる必要がある。

(4) 高付加価値加工業

 この分野での外国企業の投資は、 これまでは、 そのほとんどが一般的な業態に 対して行われてきた。 今後は、 最新技術により高度に加工された、 高付加価値の 加工品が求められると考えられるので、 外国企業との合弁・共同経営による同加 工業の発展を歓迎する。

(5) サービス産業

 この分野は、 消費市場において、 最も発展の可能性が高い分野の一つである。 生活・情報関連、 科学技術、 娯楽提供などの各種サービス業が、 これから大きく 発展すると考えられる。 (95年11月28日付け、 肉禽蛋信息)
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