昨年12月、 第5回ASEAN首脳会議がバンコクで開催されたが、 同会議では、 ASEAN域内での非加工農産物の関税削減計画は全面的合意に至らなかった。 一部 の品目については、 今年1月1日から、 各国の関税削減計画に基づく関税化が開 始されたものの、 コメなど関税化が困難な品目は、 今後さらに交渉が継続される こととなった。品目表の取扱方法のみ合意
非加工農産物の関税化及び関税削減は、 既に93年から着手されているASEAN自由 貿易地域 (AFTA) 計画の一部分である。 昨年9月に開催されたASEAN経済閣僚会議 において、 加盟各国は、 「暫定適用除外品目」 表と 「適用除外品目」 表を提出する ことが決定され、 今回の首脳会議では、 これらを最終的に承認するてはずになっ ていた。 ところが、 首脳会議と並行して開催されたAFTA評議会においては、 コメ などの具体的品目の取扱いをめぐって調整が難航した。 結局、 これら2つの品目 表の内容については合意されないまま、 品目表の取扱方法のみが合意された。 今 後は、 調整困難な品目をどちらの表に含めるかが協議されることになる。一部品目は関税引下げ計画を公表
この結果、 「暫定適用除外品目」 については、 2003年までに関税率削減を開始す ることとし、 「適用除外品目」 については、 0〜5%に関税を引き下げることとな った。 なお、 関税引き下げが開始された非加工農産物については、 国別の具体的 品目コードと2003年までの関税引き下げ計画が初めて公表された。 関税引き上げ計画による1996年の関税率 (単位:%) ─────────────────────────────── 国名 牛肉 豚肉 羊肉 馬肉 鶏肉 牛乳 鶏卵 0202 0203 0204 0205 0207 0402 0407 ブルネイ 0 0 0 0 0 0 0 インドネシア 10 25 25 25 25 - 10 マレーシア 0 - 0 0 - 2 0 フィリピン - - - 0 - 10 0 シンガポール 0 0 0 0 0 0 0 タイ 25 25 25 25 25 25 0 ─────────────────────────────── (注)関税率はHS4桁関税番号中の代表的な数値。「-」は実施除外品目。
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