豪州の牛肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇

○生体牛の輸出動向


● 順調に拡大する生体牛輸出


 豪州では、 牛肉の輸出が全般に伸び悩む中、 生体牛の輸出は順調に伸びている。 豪州食肉畜産公社 (AMLC) によると、 今年上半期 (1〜6月) の生体牛の輸出頭 数は33万8千頭で、 前年同期と比較すると53.6%もの大幅な増加となった。  こうした生体牛の輸出は、 牛肉輸出の不調に悩む豪州の肉牛産業にとって、 中 期的な視野で見れば重要な位置を占める分野になってきている。

● 輸出先は東南アジア諸国中心


 生体牛輸出の主な相手先は、 インドネシアやフィリピンを中心とした東南アジ ア諸国であり、 近年の経済成長に伴い、 牛肉の需要の伸びが特に著しい地域とな っている。 上半期における輸出頭数を相手国別にみると、 インドネシア向けは18 万6千頭で全体の55%、 次いでフィリピン向けは7万6千頭で22.4%を占めてお り、 この二カ国で全体の77.4%を占める結果となった。

● 96/97年度も引き続き増加の見通し


 豪州の生体牛の輸出対象地域は拡大する傾向を見せており、 最近ではエジプト や中東向けの輸出頭数も増加している。  このような傾向を反映して、 豪州農業資源経済局 (ABARE) が先般発表した生 体牛輸出見通しにおいては、 96/97年度 (7〜6月) にも前年度を14.6%上回る 72万頭の輸出が行われると予測されている。 表:牛肉及び生体牛の年度別輸出数量             (単位:トン、千頭)  ─────────────────────   93/94 94/95 95/96 96/97(予算)  ─────────────────────  牛 肉 788 785 738 765  ─────────────────────  生体牛 257 396 628 720  ─────────────────────   資料:豪州農業資源経済局
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