● 数量は前年度比8%減、 金額は7%増
ニュージーランドの輸出統計によると、 95/96貿易年度 (95年7月〜96年6月)
の脱脂粉乳の輸出量は、 前年度を8%下回る12万7千トンとなった。
脱脂粉乳の輸出量は、 国内在庫の不足や、 国際価格の高騰による輸入国側の需
要の減退から、 96年2月まで一貫して前年同月を大幅に下回って推移していたが、
3月からは一転して前年同月を大きく上回った (図1)。 これは、 下半期に天候
に恵まれ、 生乳生産量が増加したことのほか、 96年に入って国際価格が急速に低
下し始めたことで、 アジアを中心とする輸入国側の需要が再び盛り返したためと
考えられる。
なお、 輸出金額は、 前年度を7%上回る4億2千6百万NZドル (FOB価格、 約3
00億円) となった。
● 日本が数量、 金額ともに最大の輸出先
輸出動向を国別にみると (図2)、 日本向けが2万トンで最大となった。
日本は、 ガット・ウルグアイラウンド合意に基づくカレントアクセス分として、
95年から一定数量の脱脂粉乳の輸入を行っている。 こうしたことを背景に、 日本
向けは、 94/95年度には前年度を87%上回る大幅な増加となったが、 95/96年度
も前年度比65%増という高い伸びを記録した。 なお、 日本向けの輸出金額は5千
8百万NZドル (約41億円) となり、 全体の14%を占めて首位となった。
前年度に最大であったマレーシア向けは、 95/96年度には1万7千トン (前年
度比1%増) にとどまり、 2位に後退した。
また、 3位のインドネシア向けは同11%増の1万4千トンとなり、 前年度の5
位から順位を上げた。 インドネシアでは、 消費者向けのブランド 「Anlene」 の販
売が好調なことが、 輸出増の背景にあるとみられる。
これ以降は、 台湾向けの9千8百トン、 フィリピン向けの9千1百トンが続い
ているが、 輸出量はそれぞれ39%減、 44%減と、 いずれも前年度を大きく下回っ
た。
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