◇絵でみる需給動向◇
ニュージーランドの家畜改良公社 (LIC) によると、 95/96年度(95年6月から 96年5月) の酪農家戸数は、 前年度に比べて微増となり、 (前年度比 0.6%、 87 戸増) の14,736戸となった (図1)。 これを地域別にみると、 この増加は、近年酪 農の発展が著しい南島での増加 (135戸) によりもたらされたものであり、伝統的 な酪農地帯である北島では、 逆に48戸の減少となっている。 また、 酪農家戸数全 体に占める割合では、 北島が 87% (12,876戸) であるのに対して、 南島は 13% (1,860戸) となっており、 依然として北島が圧倒的な優位性を有する酪農地帯で あることに変わりはない。 しかしながら、 北島では戸数が減少しつつあるのに対 して、 南島では、 羊などの他部門から酪農への転換が進んでいることもあって、 全体に占める南島の割合が徐々に増加している。
次に、 1戸当たりの平均経産牛飼養頭数をみると、 95/96年度は、 前年度比3. 1% (6頭)増の199頭となった (図1)。 これを地域別にみると、 北島、 南島とも に前年の平均飼養規模を上回ったが、 北島の一戸当たり190頭 (4頭増) に対し、 南島は同 264頭 (15頭増) と多くなっている。 このことから、 新興の酪農地帯で ある南島においては、 経営の大規模化が急速に進んでいることがうかがえる。
次に、 頭数規模別の酪農家戸数の内訳をみると、 経産牛飼養頭数が100〜149頭 の階層に属する酪農家が3,560戸と最も多く、 戸数全体に占めるシェアは、24.2% となっている。 これに、 150〜199 頭の階層 (3,399戸、 23.1%) が続いており、 この2つの階層で、 戸数全体の半数近くを占めている (図2)。 なお、 階層別の戸数の消長をみると、 前年度との比較では、 これらの階層が、 それぞれ2.3%、2.2%の減少となっているのに対して、 経産牛飼養頭数300頭以上 の大規模階層では、 13.2%と大幅な増加となっている。
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