◇絵でみる需給動向◇
ニュージーランド政府の輸出統計によると、97/98貿易年度の期首からの 8ヶ月間では、乳脂肪製品全体の輸出量は全体で前年度を4%上回る22万7千 トンとなった。 内訳をみると、バター(デイリースプレッドなどを含む)の輸出量は、7月以 降の国際価格の高騰などの影響もあって、前年度を3%下回る17万1千トンと なった。一方、無水バターおよびギーの輸出量は、前年度を30%上回る5万6 千トンとなっている。 乳脂肪製品輸出量(97/98年度7〜2月、国別) 資料:Statistics New Zealand
バターの輸出先を国別にみると、ロシアが最大の仕向先であるが、前年度比8% 減の5万1千トンとなっている。ニュージーランドからの同国向けバター輸出は、 ロシア国内のバター生産が減少し続けていることを背景にこれまで増加してきた が、豪州など他の輸出国との競争が激化(当該期間の豪州からロシア向けバター 輸出量は前年度比3千5百トン増加)していることから、減少したものと考えら れる。また、かつては最大の輸出相手国であったイギリス向けも前年度比25% の大幅な減少となっている。一方、3位以下の主要国向けでは前年度を上回って おり、3位のベルギーが50%増、4位のイランが103%増、5位のエジプト が13%増などと大幅に増加している。 ◇図:バターの国別輸出割合◇
無水バターおよびギーの輸出は、アジア、中東・北アフリカおよびメキシコ向 けが中心となっている。輸出相手国別にみると、メキシコが前年度比22%増、 エジプトが20%増、フィリピンが44%増、アルジェリアが15%増、UAE が628%増と、上位5カ国は軒並み2ケタ台以上の大幅な増加となっている。 ◇図:無水バターおよびギー等の国別輸出割合◇
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