アンガス牛肉認定プログラム、米国が承認へ(アルゼンチン)
米国への関税割当2万トンの枠内で輸出
アルゼンチン農畜産品衛生事業団(SENASA)は、9月20日、米国輸出向けのア
ルゼンチン産アンガス牛肉認定プログラムを米農務省(USDA)が承認したと発
表した。これにより、同プログラムにより認定を受けたアンガス牛肉が、米国が
認めている年間2万トンの牛肉関税割当枠内で輸出されることになった。
1年半をかけて認定プログラムを策定
SENASAと米農務省農業マーケッテング局(AMS)は、98年2月、AMSの牛肉
認定プログラムのガイドラインに基づき、米国輸出向けのアルゼンチン産アンガ
ス牛肉の品質を保証する認定プログラムの策定に着手した。
99年3月には、同プログラムを管理し、認定書を発行するSENASAは、プログラ
ムの内容や牛および牛肉の認定条件などを採択した。その後、認定のための検査
手順や研修制度の内容などが取り決められ、先にアルゼンチンを訪問したAMS職
員による最終的な確認を経て、今回の承認へと至った。
これまでも独自の認定プログラムで海外に輸出
認定に必要な検査業務などを行う機関としては、9月7日にアルゼンチンアンガ
ス協会(AAA)がSENASAによって正式に承認された。アルゼンチン産アンガス
牛肉の商標を所有するAAAは、94年以降、AAA独自の認定プログラムにより、こ
の商標が貼付された牛肉が、ドイツ、イタリア、コロンビアに輸出されてきたと
している。
牛および牛肉の認定基準は多岐にわたる
アルゼンチン産アンガス牛肉認定プログラムに基づく牛および牛肉の認定基準
の概要は、次の通りとなっている。
@ 牛の種類は、アンガスの純粋種またはその交雑種で、体表面の最低66%以上
が黒毛または褐毛であること
A 角がないこと
B 去勢牛または未経産牛であること
C 永久歯が4本以下であること
D 肩のコブが5cm以下であること
E アルゼンチンの格付け制度に基づく等級の上位に格付けされること
F USDAの格付け制度に基づく脂肪交雑による分類の「SLIGHT」に最低限相当
すること
ヘレフォード種の認定プログラム策定にも意欲
SENASAでは、アルゼンチン産アンガス牛肉認定プログラムにより認定を受け
た牛肉は、これ以外の牛肉と比較して、輸出価格で10〜30%程度上回るとみて
いる。
さらに、SENASAは、今後、ヘレフォード種についても同様の認定プログラム
を策定したいと意欲をみせている。
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