デンバー駐在員事務所 本郷秀毅、樋口英俊
ジャージー種を飼養するアーレム・ジェームズ農場。 経産牛を約2千頭、育成牛を含めると計3千2百頭を飼養。 写真は200頭の1群。防暑対策のため霧が噴霧されてい た。雇用労働者は11名。息子さんは別のところで経営 を拡大中。 |
ヒルマーはアーモンド生産地帯でもあるため、 アーモンドの殻を水に浸して給与している。主 な飼料はコーンサイレージ、アルファルファ乾 草など。これに飼料穀物を混合し、コンプリー トフィードにして給与。 |
サンフランシスコから東南東に約100マイル (160キロ)離れたヒルマー。カリフォルニア 州のほぼ中央に位置。 |
一口メモ 米国の生乳生産量は約7千万トン。近年、米国全体では安定的に推移する中で、 カリフォルニア州を中心とした西部地域は増加傾向にある。98年の同州の生乳生 産量は約460万トンと、全米1位を記録。全国シェアで見ると6.4%。ほぼ日本の 都府県の生産量に匹敵。同州の酪農は、乾燥した気候を利用した大規模なドライ ロットと、それを支える低コスト労働力などが基礎となって発展。生乳生産量の 増加により、チーズの生産量も増加。
1度に40頭搾乳できるミルキング・パーラー。 1回転8分。ミルカーが自動的に離脱するため、 パーラー内の搾乳作業はわずか1名。乳牛の踵 にマイクロチップが埋め込まれており、乳量 などがすべて自動的に記録される。平均乳量 7,700kg、乳脂率4.7%、たんぱく質率3.7%。 搾乳は1日2回、1回6時間半で合計13時間。 |
ふん尿はデントコーンの生産に利用。自己所有地250 エーカー(100ヘクタール)のほか、コーンサイレージ を購入する近隣農家の土地(250エーカー)に還元。 |
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ジェームズ氏が近隣のジャージー種飼養酪農家と共同 で所有するチーズ工場。85年に12名のジャージー種飼養 酪農家が生産物に付加価値を付けるために設立。優秀な 経営陣を抱えてその後急速に成長。現在、165戸の契約 農家から集乳。ジャージー種の割合は約40%と米国でも 最大。1戸当たりの平均経産牛飼養頭数は約千頭。1日に 23トン積みのタンクローリーで約115台分集乳。年間生 乳処理量は約100万トン。チーズの生産量は約10万トン と、世界最大規模を誇る。2000年6月までに、生産をさ らに倍増の予定。 |
工場のビジターセンター内にあるチーズショップ。 工場で生産された各種チーズが販売されている。 |
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