米国の肉牛フィードロット・ランキング


上位4社は昨年と変わらず

 米国の肉牛業界紙「キャトル・バイヤーズ・ウィークリー」はこのほど、肉牛
フィードロットの上位30社のランキングを発表した。これは、各社の所有権また
は経営権が帰属するフィードロット施設の最近における合計最大収容能力を比較
したものである。

 上位4位までの順位は昨年と変わらず、第1位がカクタス・フィーダーズ社(46
万5千頭・9施設)、第2位がコンチビーフ社(42万5千頭・6施設)、第3位がコナ
グラ・ビーフ社(42万頭・5施設)、第4位がキャプロック社(28万5千頭・4施設)
の順となっている。


上位10社中6社が規模を拡大

 同紙は、上位10社のうち6社が、他社の買収と既存施設の拡張により、昨年に
比べ規模を拡大させており、1施設当たりの平均最大収容能力も、昨年の5万2千
頭から、5万3千頭へと増加している。また、99年における全米の出荷頭数に占め
る割合は、上位10社の合計で約2割、上位30社では約4割にも上ると推計している。

 規模拡大が最も顕著なのは、テキサス州のウェスト・プレインズ・フィードヤ
ード社を買収した第3位のコナグラ・ビーフ社(昨年比7万5千頭増)で、これに
次ぐのが、同様に他社を買収して、昨年の第13位から今回第9位に躍進したフォ
ー・ステイツ・フィードヤーズ社(同7万頭増)となっている。

 このように、大規模化・集中化が進展するフィードロット経営にとっては、肥
育素牛を安定的に確保し、施設の能力を最大限発揮させることが重要な課題の1
つとなっている。しかしながら、肉用牛部門においては、繁殖・肥育一貫経営や
生産契約などに基づいた取引形態の割合は、養豚部門に比べると低く、繁殖経営
とフィードロットとの間で肥育素牛がスポット的に売買される形態が最も一般的
であるとされている。

 こうした中で、昨年よりもさらに5千頭の規模拡大を行った第1位のカクタス・
フィーダーズ社は、この夏、繁殖農家から直接肥育素牛を購入するためのEコマ
ースのウェブサイトを開設するとともに、現在ほぼ半数を占めるカスタム・フィ
ーディング(受託肥育)も、引き続き実施していくとしている。また、第4位の
キャプロック社も、と畜後の成績に応じたプレミアムを、素牛の購入代金とは別
に支払うというプログラムをスタートさせるなど、繁殖農家との提携を強化して
いる。

肉牛フィードロット上位10社
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 資料:CATTLE BUYERS WEEKLY(2000年10月30日号)
  注:( )内は、昨年の数値である。

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