アルゼンチン国際農牧工業展での家畜品評会
ブエノスアイレス駐在員事務所 浅木仁志、玉井明雄
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1875年のスローガン「土地を耕すことは
国のために奉仕することだ」が息づいてい
る農牧展。1866年は、それまで国が主催し
ていた農牧展の前身の品評会に対してSRA
の基金からの財政支援が法制化された年
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左が大地主の頂点に立つSRAのクロッ
ト会長。私たちに「うまく撮ってよ」と
気さくに声をかける。1人おいて右がア
バディーンアンガス種のグランドチャン
ピオンに輝いたグティエレス氏(アルゼ
ンチンアンガス協会会長)
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グティエレス氏所有のチャンピオンの座
を獲得した2歳の雄牛。昨年も出場したが
そのときは第2位だった。
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ひとくちメモ
国際農牧工業展は、真冬のブエノスアイレス市内で約3週間にわたり開催され、
中心となる催しは家畜品評会とオークションである。アルゼンチン農牧協会(SR
A)が主催する畜産国ならではの伝統行事で、1875年に第1回が開催され、今回紹
介するのは第113回の農牧展。SRAは、同国の大地主会員から構成される歴史のあ
る政治的影響力の強い農業団体である。家畜品評会では多数の生産者が自慢の家
畜を持ち込み、畜種、品種、年齢別に順位が競われる。チャンピオンになること
は生産者や地主にとって大きな誇りである。SRA所有の広大な敷地内には、農業
機械の展示や土産物を売る世界各国のブースも設けられ一日中居ても飽きない。
開催中は、馬術競技、ロデオ、騎馬隊による華麗な馬上演技など盛りだくさんの
メニューがあり、多くのブエノスアイレスっ子でにぎわう。
開催最終週には、大統領の農業施策に関する演説が行われ、政策プロパガンダ
の場であるとともに、政治的な力量が試される舞台でもある。
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品評会の出番を待つブラーマン種
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会場入口付近で待機するブラッフォー
ド種(ブラーマン種とヘレフォード種の
交配種)。農牧展ではサンタ・ガートル
デス種、ブランガス種などブラーマン種
とヨーロッパ種の交配種が多く見られた。
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スペイン人が持ち込みアルゼンチン
で交配が重ねられたクリオージョ種
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屋内の食肉加工品などの販売ブース。
豚肉消費の大半が加工品というだけに
多くの種類のハムや腸詰類が販売され
ていた。
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