◇絵でみる需給動向◇
豪州食肉家畜生産者事業団（MLA）によると、2000／01年度上半期（2000年 7月〜12月）の牛肉生産量は、前年同期比3.6％増の100万5,600トン（枝肉ベース） となった。これまで過去最高記録となっていた98／99年度上半期を1.6％上回っ ており、このままの生産ペースが続けば2000／01年度の牛肉生産量は過去最高を 記録することになる。 ◇図：上半期牛肉生産量の推移◇
このようにな水準の牛肉生産に対して、2000／01年度上半期のと畜頭数は前年 同期比1.0％増の380万頭であった。MLAは、と畜頭数が前年度よりも増加したこ とから2000年中には牛群の再構築は行われなかったとみている。しかし、牛肉生 産、と畜頭数ともに過去最高を記録した98／99年度と比べると2000／01年度のと 畜頭数は5.9％下回っていることから、牛群保留の動きが若干表れたとも考えら れる。 と畜頭数の増加率以上に牛肉生産量が増加を示しているのは、1頭当たりの枝 肉重量が増加したためであり、その要因としては、98／99年度以降、比較的天候 に恵まれ飼養条件が整ったこと、穀物肥育による牛肉生産割合の増加などが挙げ られる。 ◇図：上半期と畜頭数と平均枝肉重量の推移◇
MLAによると、2000／01年度上半期の牛肉輸出量は前年同期比9.8％増の48 万5,900トン（船積みベース）と、豪ドル安で推移する為替相場を背景に海外市 場からの需要も強いことから、上半期の輸出量としては過去最高となった。 輸出先別では、米国や日本からの需要が強く、輸出向け肉牛価格は上昇傾向 を維持した。さらに今年に入ってからも、特に米国向けについて2001年1月の輸 出量が前年同月比99％増と増加傾向は依然続いている。これとは対照的に、そ の他の主要輸出相手国である韓国、カナダ、台湾やEU向けは輸出量が減少して おり、2000／01年度上半期の輸出量の増加は米国の需要増が主な要因といえる。 ◇図：牛肉輸出量の推移◇
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