米国の牛肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○高水準で推移するフィードロット飼養頭数


前年を上回る水準が2年以上継続

 米農務省(USDA)によると、主要7州におけるフィードロット飼養頭数は99
年3月以降、25ヵ月連続で前年を上回って推移している。これは、おう盛な牛肉
需要を反映したものであり、2000年に入ると前年よりおおむね10%程度上回る極
めて高い水準となった。増加のペースは、同年11月以降減速したものの、2001年
4月1日現在の飼養頭数は986万頭と、前年同月より2.8%増加した。


厳冬による出荷停滞が顕著

 ここ数ヵ月の飼養動向は、92/93シーズン以来ともいわれる厳しい冬の影響を
受けている。昨冬は、フィードロットが集中する大平原地帯を含む広い範囲で降
雪などを伴う寒波に見舞われたことから、牛の増体が進まず肥育期間が長期化し
た上、雪による交通事情の悪化も重なって、出荷が停滞したフィードロットが多
かった。このため、フィードロットからの出荷頭数は、昨年12月以降前年割れと
なり、2001年第1四半期では前年同期比8.0%減となった。これに対し、フィー
ドロットへの導入頭数は、2000年9月以降、肥育素牛の供給減を反映しておおむ
ね前年を下回り、2001年第1四半期では前年同期比8.3%の減少となった。こう
したことから、フィードロットにおける飼養頭数は、導入頭数が減少したものの、
出荷に遅れが見られたため、今年に入っても高い水準のまま維持される結果とな
った。

◇図:フィードロットにおける牛の搬出入◇


今後は未経産牛の保留次第で急減も

 専門家の間では、フィードロットからの出荷は、92/93シーズンと同様に、気
温が上昇する4月には回復し、7月初めまでは潤沢となると見込まれている。一
方、フィードロット業者は、肥育牛価格の記録的な高値などから、今年1月以降
収益が好転しているため、肥育素牛の導入に積極的であるとされる。このため、
フィードロットにおける飼養頭数は、当面は高水準で推移するものとみられる。
しかし、USDAでは、今後2〜3年のスパンで見ると、繁殖経営において牛群の
再構築が進んだ場合、昨年以降大量に導入されていた未経産牛の供給が滞ること
になるため、フィードロットの飼養頭数は急減する可能性もあるとしている。

◇図:フィードロットの収益と肥育牛価格◇

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