プライベートブランドがアイスクリーム市場のトップ(米国)


23%のシェアを占め、昨年に引き続き首位

 先ごろ、米国の乳業業界誌である「Dairy Foods」に、スーパーマーケットで
の販売高に基づくアイスクリームのブランドランキングが発表された。

 これは2000年6月18日〜2001年6月17日までの52週の結果によるもので、小
売店による独自のブランド(プライベートブランド)が、圧倒的な価格競争力を
背景に全体の23%のシェアを占め、昨年同様首位となった。販売高は、前年比0.
7%減の9億2,900万ドル(約1,115億円:1ドル=120円)であった。これに続
いたのが、1866年にフィラデルフィアで誕生したブレイヤーズで、販売高は、前
年比5.0%減の4億7,700万ドル(約572億円)となった。

 第3位には、ブレイヤーズ同様に古い歴史を有するドレイヤーズ/エディーズ
・グランドが入っており、販売高は前年比2.2%減の3億9,800万ドル(約478億
円)、これにテキサス生まれのブルー・ベルが同1.3%増の2億2,800万ドル(約
274億円)、日本でもおなじみのハーゲンダッツが同0.7%増の1億8,300万ドル
(約220億円)で続いている。なお、全体では、同1.5%増の40億5,400万ドル
(4,865億円)となった。


生産量の減少が値上がりで、販売量は軒並み減少

 購入場所は、ある調査によると、5割強がスーパーマーケットで、対面販売店
(Scoop Shops)が約25%、コンビニエンス・ストアが約7%、自販機が約4%
の順となっている。

 販売量については、プライベートブランドが前年比5.4%減、ブレーヤーズが
同4.3%減となるなど、上位5社とも前年を下回った。これはアイスクリーム生
産量の減少に加えて、生乳価格や燃料コストの値上がりを反映し、アイスクリー
ムの販売価格が軒並み上昇したことなどによるとみられる。


「エキゾチック」な新製品の投入が続く

 アイスクリーム市場は、かなり成熟した市場で、そのトレンドを見極めるのは
難しいとされるが、東海岸や西海岸を中心にイタリアン・ジェラートの人気が高
まっているほか、古株の多い米国アイスクリーム界で大成功したベン&ジェリー
(今回のランキングで第6位)に代表される「エキゾチック」な風味の新製品の
投入が続いている。こうした商品群には、チェリー・チョコレートチップ入り、
バナナ・ファッジ入り、チョコレート・キャラメル・ナッツ入りなどの商品が含
まれる。

 また、ファミリーパックのアイスクリームの容器については、従来の円柱型か
ら、商品の表示が平面で見やすく、消費者によりアピールする四角柱型(角は丸
いのでsquare‐round shapeと言われる)が増加しており、現在、そのシェアは、
約35%に達したとされている。

アイスクリームブランドトップ5

 資料:Information Resources, Inc
  注:2000年6月18日〜2001年6月17日までの52週における
    スーパーマーケットでの売上高に基づくもの。

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