EU、牛肉に対する広報キャンペーンを承認


今後1年間にわたり13のプログラムを実施

 EU委員会は12月20日、牛肉、子牛肉についての広報キャンペーンプログラムを
承認した。このプログラムは、加盟各国から提出された19のプログラムのうち、
EU委員会が13のプログラムを選定し承認したものである。プログラムの内容は、
牛海綿状脳症(BSE)問題再燃の中で、牛肉に対する消費者の信頼を回復させる
ため、牛肉の生産、管理、流通、販売段階で実施されている具体的な対策につい
て、十分な情報を提供するものである。なお、今回承認されたプログラムについ
ては、その実施に当たりEUが6割の財政負担を行う。また、このプログラムは今
後1年間にわたり実施され、EUからは総額で約830万ユーロ(約9億8千万円:
1ユーロ=118円)の支出が予定されている。


消費者は、BSE対策の具体的情報が必要

 今回の承認に当たりEU委員会のフィシュラー委員(農業・農村開発・漁業担
当)は「EUの牛肉産業は、BSE問題の再燃以来、消費者の信頼という点に関して
危機的な状況に直面している。しかし、我々はすでに消費者の信頼を回復させる
ための対策を実施している。一例を挙げれば、2002年1月から実施される、牛の
生産国の表記などによりトレーサビリティが可能となる新たな牛肉ラベル表示義
務の導入などである。消費者はこれらの対策や成果について、具体的な情報を必
要としている」とコメントし、今回承認となったプログラムの必要性を強調した。

加盟各国別内訳

 資料:EU委員会

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