食肉処理業者、トップ25を発表(豪州)
上位3社は昨年と同じ順位
豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)はこのほど、月刊誌「フィードバック」に
おいて、年間出荷重量を基準に、2000年食肉処理業者のトップ25を発表した。
これによると、第1位は米国資本のオーストラリア・ミート・ホールディング
ス(AMH)社で、4施設からの出荷重量が約37万トンに上り、昨年に続き1位の
座を維持した。2位は、日系資本のニッポン・ミート・パッカーズ・オーストラ
リア(NMPA)社で、3施設の出荷重量17万トン、3位は、コンソリデーテッド・
ミート・グループ社で3施設から16万トンの出荷であった。上位3社は、昨年の
調査と同様の結果となった。
出荷重量で見ると、トップ25で188万9千トンとなり豪州食肉出荷重量310万
7千トンの61%を占めている。同1位のAMH社の出荷重量は、昨年より3万トン
増加し、豪州全体の12%に及んだ。
撤退が見られた豪州資本の食肉処理業者
99年の調査と比較すると、トップ25の十年来の常連だったクインズランド・ア
バトア・コーポレーション(QAC、99年:6位、10万トン)が州政府の資本引き
上げに伴い処理業から撤退、3工場のうち主力のキャノンヒル工業を小売大手コ
ールズグループのオーストラリア・カントリー・チョイス(ACC、2000年:15位)
に売却した。豪州資本のキルコイ・パストラル社(99年:24位、3万トン)は、
肉牛価格の高騰による利益減などを要因とした減産等により姿を消した。また、
バンジ・ミート・インダストリー(BMI)が好調な輸出実績を背景に豚の処理業
者として98年にトップ25入りし、今回初めてトップ10入りを果たした。
処理会社の出荷重量を内外資本の別でみると、99年では豪州資本が(組合、政
府資本を含め)59%であったのに対し、今回の調査では55.5%とやや減少した。
これはQACの処理業撤退に起因している。外国資本は米国系資本がAMH社、カーギ
ル社等で25%、日系資本がNMPA社、ロックデール・ビーフ社、SBAフード社で15
%となっている。また、今回の調査で初めてトップ10入りを果たしたBMIは、オ
ランダ資本であったが、昨年10月シンガポールの会社に買収された。
食肉処理業者上位10社
資料:MLA「FEEDBACK」
注1:出荷重量は推定枝肉重量
2:不明
工場の集約化が進展
前回の調査では、トップ25の出荷重量190万3千トンの畜種別割合が牛肉80%、
羊肉15%、豚肉5%であったのに対し、今回調査では牛肉81%、羊肉16%、豚肉
3%となっている。
施設の集約もさらに進み、トップ10合計では前回27施設131万トンを有してい
たが、今回は23施設127万9千トンとなった。
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