豪州の牛乳・乳製品の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○2001/02年度上半期酪農生産動向


●●●生乳生産量は前年度比2.5%の増加●●●

 豪州酪農庁(ADC)によると、2001/02年度上半期(2001年7月
〜12月)の生乳生産量は、前年同期比2.3%増の635万9千キロリットルとなっ
た。月別の生乳生産が前年同月比でマイナスとなったのは2001年8月と9月で、そ
の他の月は前年同月を上回った。特に12月については、8.9%増の121万3千キロ
リットルとなっている。

 上半期の生乳生産を州別に見ると、酪農生産の中心地ビクトリア(VIC)州で
は、前年同期比4.1%増の430万5千キロリットルとなり、豪州の生乳生産量全体
の約68%を占めた。また、タスマニア(TAS)州では、12.5%増の37万キロリッ
トルとなった。VIC州、TAS州では、夏の気候条件が比較的良好だったため、牧草
の生育状況が良く、これが生乳生産量の増加につながったとされている。VIC州
に続く生産量のニューサウスウェールズ(NSW)州は3.3%減の71万3千キロリット
ル、クインズランド(QLD)州が4.5%減、サウスオーストラリア(SA)州が8.8
%減となった。
 
◇図:州別生乳生産量(上半期)◇


●●●チーズは好調、バター、脱脂粉乳、全粉乳は前年同●●●


 2001/02年度上半期の乳製品生産を品目別に見ると、バターは前年同期
比とほぼ同量の9万4千トン、脱脂粉乳は、1%減の17万3千トン、全粉乳は、3%
減の12万3千トンと前年度とほぼ同水準となった。チーズについては、20%増の
22万9千トンと好調な伸びを示した。これらは、チーズ以外の乳製品の国際価格
が低迷したため、それらの製品をチーズの生産に移行したものと思われる。
 
◇図:年度別乳製品生産量(上半期)◇

●●●今後の見通し●●●

 ADCによると、豪州の2002年1月の総生乳生産は、昨年同月比の16%
増にあたる11億リットルとなり、2001年7月から2002年1月までの生乳生産量は、
74億5,900万リットルに達し、前年同期比4.3%増となっている。これにより、20
01/02年度の生乳生産量は、過去最高記録だった昨年度を3.4%上回る109億1千
万リットルと予想されている。

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