◇絵でみる需給動向◇
米農務省(USDA)によると、2002年の豚肉輸出量(枝肉重量ベース)は、前 年比3.5%増の73万2千トンと史上最高を記録した昨年をさらに上回った。国別 に見ると、最大の輸出先である日本は、前年比4.6%増の35万2千トンとなり、 シェアは前年から0.5ポイント増加して48.1%となった。これは、日本国内に おける牛海綿状脳症(BSE)問題による牛肉から豚肉への需要のシフトが要因 とみられている。また、香港や韓国も数量としては大きくないものの、いずれ も前年を上回り、アジア市場での躍進が目覚ましい。第2位のメキシコ(シェ ア19.4%)は、前年比1.5%減の14万2千トン、第3位のカナダ(シェア11.7%) も1.8%増の8万6千トンとなった。 ◇図:豚肉輸出量◇
一方、2002年の豚肉輸入量は、前年比12.7%増の48.万6千トンとなった。国 別に見ると、総輸入量の8割を占めるカナダは、為替が米ドル高で推移したこ とから、前年比14.9%増の39万9千トンとなった。デンマークは、ヨーロッパ における口蹄疫の発生によって一時的に輸入停止となった2001年の水準から回 復し、同2.4%増の5万6千トンとなった。 ◇図:豚肉輸入量◇
2003年の見通しについて、USDAでは、輸出については、アジア、ロシア、メ キシコなどの市場において引き続きカナダやEUといった他の輸出国との厳しい 競争が見込まれるものの、前年比1.9%増の74万6千トンと予測している。一方、 輸入については、前年比0.8%増の49万トンと見込まれている。 ◇図:豚肉輸出入量の推移◇
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