米国における「食育」

ワシントン駐在員事務所 犬飼 史郎、道免 昭仁


ひとくちMemo
ブッシュ政権は、食品の安全性の向上を重要な政策課題として位置付けている。 米国農務省(USDA)は、食中毒の防止のためにHACCPの適切な運用に努める ことのほか、消費者教育にも力を入れている。
 米国における「食育」については、食品表示の主体が栄養表示であることにも 示されるように栄養関係が中心であり、USDAや畜産関係団体のホームページで も豊富な情報提供がなされている。
 今回は、3月のFood Expoの際に運行を開始したUSDAのFood Safety Mobile を取材し、特に畜産物の適切な調理のための安全教育の取り組みを紹介する。

 Food Safety Mobileは食品安全のための広告塔として全米各地を駆け巡る。

Thermy(殺菌君)とBAC(バイ菌君)の縫いぐるみのアトラクションもあるの だが、あいにく取材日は平日であったため、二人には会えなかった。
今回は、7月2日から6日まで、ミネソタ州セント・ポールで 開催されたTaste of Minnesotaに参加していた。

教育の柱は@手洗いの励行、A食肉と他の食材間での交差汚染の防止、B適温での保存、C適切な加熱である。 地元のミネソタ牛肉協議会からも調理の実演のお手伝いが来ていた。
会場での配布物の一部。左上はハンバーガーの中心温度を、右下は冷蔵庫内の温度をチェックするためのもの。 風車と折り紙。食中毒で最も深刻な影響を受ける子供の目を引く事により、親に対する教育を行うのは合理的な手法でもある。
七面鳥のモモの丸焼きの屋台。一本6ドル(約720円)美味であった。この他、 ホットドッグ、ハンバーガー、ピザ、アイスクリーム等の屋台があったが、農産品の直売が行われていなかったのは意外であった。 Food Safety Mobileの詳細はUSDAの以下のホームページで紹介されている。 http://www.fsis.usda.gov/foodsafetymobile/

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