◇絵でみる需給動向◇
米農務省(USDA)は6月30日、主要作物の作付意向調査の結果を公表した。 この結果は、調査期間(6月の第1週および2週)において生産者から報告され た面積の95%がすでに作付けを終了していることから、ほぼ作付け実績と見 なされる。これによれば、2003年におけるトウモロコシの作付面積は、3月時 点での作付予想を1万8千ヘクタール上回る3,199万7千ヘクタールで、前年実 績並みとなった。 全米のトウモロコシ作付面積の約6割弱を占める主要5州の動向を見ると、 最大の生産州であるアイオワ州は502万ヘクタールで前年実績並み、インディ アナ州は231万ヘクタールと前年実績を5.6%上回った。しかし、イリノイ州 は前年比0.9%減の449万ヘクタール、ミネソタ州は同4.8%減の324万ヘクタ ール、インディアナ州は同1.4%減の287万ヘクタールといずれも前年実績を 下回っている。
|
資料: USDA「Acreage」 |
一方、作付けに当たって、トウモロコシと競合関係にある大豆は、3月時点 での作付予測を4万2千ヘクタール下回る2,980万7千ヘクタール(前年比0.1% 減)と3年連続の減少となり、98年以降で最小の作付面積となった。主要な生 産州のうち減少幅が大きかったのは、インディアナ州とオハイオ州でそれぞれ 前年比6.9%減、同7.4%減となった。
世界の貿易量は、前年より100万トン増の1億200万トンと見込まれている。 中でも米国および豪州での生産量の増加からソルガムが前年に比べ200万トン の増加が見込まれている。 今回の調査結果からトウモロコシの収穫面積は、作付面積の91.0%に当た る2,913万2千ヘクタール(前年比3.8%増)が見込まれている。 また、USDAが発表した7月7日現在の主要18州のトウモロコシの生育状況は、 「良」(Good)、「優良」(Excellent)が全体の73%を占め、前年同期の 53%を上回っており、コーンベルト地帯を中心におおむね成育に適した天候 が続いていると見られる。
元のページに戻る