◇絵でみる需給動向◇
ニュージーランド(NZ)外務貿易省の公表した貿易統計によると、2002年 (1月〜12月)の乳製品輸出額(FOB価格ベース)は、前年比18.7%減の63億 8,398万NZドル(約4,596億6千万円:1NZドル=72円)となった(表1)。前 年の輸出が非常に好調であったことから減少幅は大きいが、前々年と比較す れば10.2%増と例年よりは好調な年であったと言える。乳製品輸出額は依然 として輸出農産物の中では最も多く、全体の約4割を占めている。なお、農 産物の総輸出額は前年比8.8%減の162億802万NZドル(約1兆1,670億円)で あった。 乳製品の輸出額を品目別に見ると、大部分の品目で大幅に減少しており、 粉乳類は前年比23.2%減の27億2,910万NZドル(約1,964億9千万円)、バター 同0.2%増の10億4,189万NZドル(約750億2千万円)、チーズおよびカード同 18.3%減の11億ドル7,827万NZドル(約848億4千万円)、カゼインおよびカゼ イネート同22.1%減の10億2,695万NZドル(約739億4千万円)であった。バター はベルギー、イラン、ロシア向けが急激に増加したため前年並みとなった。
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資料:MFAT「Trade Statistics」 |
乳製品の輸出額を国別に見ると、第1位は米国で、前年比23.1%減の8億653 万NZドル(約580億7千万円)、全体に占める割合は12.6%となった。米国向け の輸出量を品目別にみると、カゼインがその57.3%を占めている。 第2位は日本で前年比19.4%減の4億6,360万NZドル(約333億8千万円)、全体 に占める割合は7.3%となった。日本向けの輸出額を品目別にみると、チーズお よびカード、カゼインおよびカゼイネートがともに前年の3割減と大きく減少し たが、依然としてチーズおよびカードが最も多く輸入額全体の43.3%を占めて いる。 大幅に減少したのはフィリピン、マレーシア、インドネシア、タイの東南ア ジア諸国で、大幅に増加したのはベルギー、ドイツのEU諸国であった(表2)。
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資料:MFAT「Trade Statistics」 注1:関税番号=0401,0402,0403,0405,0406,2105,3501,3502 注2:2002年は速報値 |
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