米国の豚肉の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○2003年第2四半期の豚飼養動向


● ● ● 総飼養頭数は3期連続で減少● ● ●

 米農務省(USDA)の豚の飼養動向調査によると、2003年第2四半期
(6月1日現在)の豚の総飼養頭数は、前年同期(6,028万8千頭)に比
べ、2.6%減の5,873万6千頭となった。2002年第4四半期から3期続け
ての減少となり引き続いて6千万頭を下回る水準となった。

 主要5州の飼養頭数について見ると干ばつの影響による飼料穀物収
穫量の減少がなかったミネソタ州は、前年同期比5.1%の増加となった
が、他の主要4州ではいずれも減少した。
豚の飼養動向(2003年6月1日現在)
資料:NASS/USDA「Quarterly Hogs & Pigs」
注1:肥育用、繁殖用ともに雌雄の計
 2:前年比は02年6月1日現在のデータとの比較 
   前回比は02年12月1日現在のデータとの比較

 区分別の飼養動向を見ると、繁殖豚(雄を含む。)は、前年同期比4.3%減の
594万頭となった。昨年9月の調査から4期連続の減少となる。肥育豚は同2.4%
減の5,279万6千頭となり、昨年12月調査から3回連続の減少となった。肥育豚に
ついて体重階層別に見ると、60ポンド(約27キログラム)以上は前年同期比2.4
%減、60ポンド未満は同2.8%減となり、繁殖豚、肥育豚ともに減少が続いている。
豚飼養頭数の推移
資料:USDA「Quarterly Hogs & Pigs」

● ● ● と畜頭数も前年を上回り推移● ● ●

 と畜頭数は4月から6月にかけてそれぞれ、前年同月比1.1%減の833万4千頭、
6.2%減の780万9千頭、2.5%増の772万5千頭となった。と畜頭数は2001年10月
以降、前年を上回って推移してきたが、最近では前年からの増加率は縮小傾向
となり、4月、5月は前年同月を下回った。


 2002年においては干ばつによる飼料価格の上昇や肥育豚価格の低迷などから
繁殖豚のと畜が増加し、繁殖豚、肥育豚の飼養頭数が減少してきており、その
減少率もいまだに回復の兆しが見えていない。豚群の再構築が図られるまでに、
さらに時間が必要であると考えられる。
と畜頭数の推移
資料:USDA「Hogs and Pigs」


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