外国の施設を含むFDA所管の食品関連施設が対象
米国食品医薬局(FDA)は10月10日、同時多発テロを契機として2002年6月に制定されたバイオテロ法に基づく食品関連施設の登録に関する暫定的な最終規則を制定したと発表した。規則では、FDAが所管する、栄養補助食品、幼児用ミルク、飲料(アルコール飲料およびボトルウオーター含む)、野菜、果実、魚および海産食品、乳製品、殻つき卵、食品としてあるいは食品原料として用いられる農産品、缶詰・冷凍食品、パン製品、スナック菓子、キャンディー、動物の飼料およびペットフードなどを取扱う食品関連施設が登録対象となっている。これら関連施設とは、米国での消費向けに製造、加工、包装、保管などを行う施設を指し、米国内のみならず国外の施設もこの対象となっている。 登録期限は本年12月12日まで、登録を怠った場合行政処分も 登録の対象となる施設はFDAに対し、施設の名称、住所、電話番号、関連会社名、緊急連絡先、食品の商標名、FDA規則で定めるカテゴリーに応じた取り扱い食品などを登録しなければならない。さらに、外国の施設にあっては米国におけるエージェント(米国に在住または業務の拠点が米国にある者)についても登録する必要があるとしている。なお、登録後、所有者の交代や施設の閉鎖などにより登録内容に変更があった場合、その変更時点から60日以内にFDAに対し文書により更新手続きを行う必要があるとしている。これらの登録は本年12月12日までに終了することが義務付けられるとともに、登録内容については情報公開法(FOIA)の対象外とされ、登録施設名を含め一般には公開しないとしている。 対象施設は40万カ所以上に FDAによれば対象となる施設は世界中で40万か所以上になるとしており、これらの膨大な登録業務を円滑に行うためにFDAのウエブサイトを利用した無料登録を10月16日以降開始している。また、議会は制度導入を踏まえ、650人を超えるFDA検査官の新規採用などのための予算として1億5千万ドル(165億円、1ドル=110円)を準備している。 |
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