特別レポート 

食肉の表示をめぐる各国の状況について

企画情報部企画課




はじめに

 日本の食品の表示制度は、現在、食品衛生法、JAS法、景表法等複数の法律
でそれぞれの観点から規定されており、同じ表示項目に異なる用語が使われる
など、消費者、事業者双方にとって分かりにくいものになっていると指摘され
ている。このような状況から、厚生労働省および農林水産省により消費者等関
係者を交えた「食品の表示制度に関する懇談会」が設置され、2002年8月には
中間報告がとりまとめられた。この中では、「消費期限」、「品質保持期限」
および「賞味期限」について、定義や用語の統一を希望する要望が多く、一元
化に向けた検討が速やかに始められることとなった。

 こうした取り組みが国内で行われている一方、海外における食品の表示制度
はどうなっているのだろうか。今回取り上げる食肉、主として生鮮牛肉につい
ての表示は、例えば米国の連邦規則では、日本においては義務的表示事項であ
る「品質保持期限」が任意の表示事項であったり、ベルギーでは、トレーサビ
リティが確立され、牛の個体番号が義務的表示事項であるが、フィリピンでは
義務的表示項目は、商品名、正味重量、処理業者の住所氏名のわずかに3項目で
あるなど、それぞれの国の事情を反映していて興味深い。

 日本における表示制度を念頭に置きつつ、それぞれの地域の状況について報
告する。


米国     ワシントン駐在員事務所 道免 昭仁、渡辺 裕一郎

食肉表示に関する規則の概要

 米国においては、米農務省食品安全検査局(USDA/FSIS)が「連邦食肉検査
法」に基づき、州を越えて取引される食肉、家きん肉およびそれらの食肉製品
に関する規格や表示基準などを策定し、その実施状況についてのモニタリング
(監視)を行っている。具体的な食肉の表示基準などは、FSISが定めた連邦規
則のタイトル9パート317(9CFR PART317)に規定されており、その概要は次の
通りとなっている(注:州によっては、独自の規制を設けているところもある
が、本稿では、小売用に包装された食肉の表示に関する連邦レベルの状況につ
いて記述する)。

1 義務的表示事項

 以下の事項は、商品に張り付けられるラベルの中に明瞭に表示しなければな
らないとされている。

(1)商品名

 その商品に対し世間一般で使用または認知されている名称を用いなければな
らない。食肉の場合には、食肉の種類、部位、用途などを商品名として表示す
ることができる(例:ビーフ・サーロイン・ステーキ)。一方、「ピクニック」
「バット」などといった食肉業界でよく使われる部位を表わす名称でも消費者
に馴染みの薄いものは使用できない。

(2) 製造者、パッカーまたは販売業者の名称および所在地

 最終商品の加工・包装を行った事業者名を記載(例:ケースレディーミート
の場合、パッカー名)。電話番号やメールアドレスなどの追加情報方法の表示
も可能。

(3) 正味重量

(4) 公式検査の印(レジェンド)

 食肉・加工処理施設におけるUSDA/FSISの検査に合格(FSISの検査に合格し
ていない食肉製品の販売は認められない)し、そのままの状態で小売販売され
るような場合。(例:ひき肉工場において加工されたものが直接小売販売され
る場合、レジェンドと当該工場の工場番号が記載)

(5) 保存方法

 「Keep Refrigerated(冷蔵保存)」または「Keep Frozen(冷凍保存)」と
明記。   

(6)取扱方法

 事前にFSISの承認を受けた安全な取扱方法(Safe Handling Instructions:
取扱手順や注意事項)をイラスト入りで表示。(93年にハンバーガーレストラ
ンチェーンにおいて発生した食中毒事件の原因が、輸送中の温度管理の不備に
よる微生物の増殖と、調理時に十分な加熱を行わなかったことであったことを
踏まえて、94年7月以降義務化されたもの)。
【一般的な精肉のラベル】
2 任意表示項目

 以下の事項は、1と同じラベル内またはそれ以外の場所に自主的に表示する
ことができる。

(1) 品質保持期限、製造年月日

 乳幼児用食品を除き、連邦規則による表示義務はない。表示する場合、月/
日/年の順序で表わすとともに、その意味を明確にするため「Sell−By(販売
期限)」、「Best if Used By(品質保持期限)」または「Closed or coded 
dates(製造年月日)」のいずれかを併記する必要がある(任意表示とはいえ、
州によっては義務的表示事項となっているところもあり、実態としては、小売
用パックの多くにこうした日付表示が見られるところとなっている)。

(2) 栄養成分表示

 単一原料の生鮮食肉および家きん肉(ひき肉、小間肉なども含む)の栄養成
分表示は任意とされている(上記以外の食肉製品(加工済製品など)に対して
は94年7月から栄養成分表示が義務付けられたが、その際FSISは、生鮮の食肉・
家きん肉についても自主的に栄養成分表示を行うよう業界に協力を要請。しか
し、その後の調査でも実施率が60%に満たなかったため、2001年1月に義務化
のための規則案を公表し、同年7月までの間パブリックコメントを求めた。な
お、未だ最終規則は発表されていない)。

      サービングサイズ当たりの各栄養成分の含有量および健康の維持・増進
      のためFDAが推奨する次の水準に対するその充足割合

      @1日当たりの最大許容摂取量が推奨されているもの
     (脂肪、 コレステロールなど)
      A1日当たりの必要最低摂取量が推奨されているもの
     (ビタミン A、Cなど)
違反に対する罰則規定

 連邦食肉検査法においては、農務長官は軽微な違反の場合においては、書面
による警告を行い、さらに改善がみられなかった事業者については告訴により、
1年以下の自由拘束もしくは千ドル以下の罰金またはこれらの両方が科せられ
る。(ただし、詐欺の意図がある場合などには、3年以下の自由拘束もしくは1
万ドル以下の罰金またはこれらの両方が科せられる。)


食肉表示に関する最近の動き等

1 原産国表示の義務化

 現行制度では、輸入産品がそのままの形状で小売販売される食肉製品に対し
てのみ、輸入国名を表示する義務が課されるだけであるが、2002年5月に成立
した新農業法(2002年農業法)に基づき、同年9月に自主表示のための暫定ガ
イドラインが発表され、2年後の2004年9月には義務化に移行することとなって
いる(ただし、その厳格な基準(例えば食肉については、米国内で生まれ、飼
養、と畜されたものしか米国産と表示できない)に対しては、内外からの反発
も多い)。

2 オーガニック表示の開始

 2002年10月21日から、オーガニック(有機)食品の生産、表示、認証などに
関する全国的な統一基準が施行された。以降、USDAの認定ロゴマークの表示が
認められるのは、重量の95%以上がオーガニック基準に適合した生産によるも
のであるとUSDAの認可検査機関が認定したものに限られ、違反には罰則が適用
される。当事務所近郊のオーガニック食品を扱う大型スーパーチェーン、ホー
ルフーズでは、USDA認定マークのついた食肉製品はグリーンサークル社のグラ
ウンドビーフ(牛ひき肉、赤身率85%)だけで、4.99ドル/ポンド(132円/
100グラム:1ドル=120円)と通常よりも4割程度割高であった。生鮮食肉にお
けるオーガニックの普及はまだまだこれからという感じである。

3 放射線照射済み食肉に対する表示方法

 病原菌抑制に有効性が高いとされる「食品への放射線照射」については、20
00年2月に食肉全般に対する使用が認められており、放射線照射を行った食品
を販売する場合、ラベルに「放射線照射済み」(Treated by irradiationなど)
と表示するよう義務付けられている(食品医薬局(FDA)が定める連邦規則タ
イトル21パート179(21CFR PART179)で規定)。当事務所近郊のスーパー、GI
ANTでも食肉の陳列ケースの中に「放射線照射済み」と書かれた仕切りがあり、
そこにはグラウンドビーフ(赤身率93%と85%の2種類)だけが置かれていた。
赤身率85%のもので3.59ドル/ポンド(95円/100グラム)と放射線照射して
いないものよりも1割程度割高であった。なお、FDAは2002年農業法に基づき、
「放射線照射済み」という表示に代わる、消費者に受け入れやすいような新た
な名称について、2002年10月以降パブリックコメントを募っているところであ
る。
【100%オーガニックグラウンドビーフ】

 

豪州     シドニー駐在員事務所 粂川 俊一、幸田 太、井上 敦司

食肉表示に関する規則の概要

 豪州の食品等に関する基準や食品に関する表示については、基本的に豪州・
ニュージーランド食品基準局(Food Standards Australia New Zealand:FSAN
Z)が担当している。

 FSANZは、1996年に豪州・NZ政府の合同機関として設置された豪州・NZ食品
機関(ANZFA)が前身で、2002年7月1日に現在の組織に改組され、豪州連邦、
州・準州およびNZ政府の保健相や農相などを構成員とする豪州NZ食品規制閣僚
会議(The Australia and New Zealand Food Regulation Ministerial Council)
の決定に沿って、食品の表示に関する政策(基準など)の企画・立案などを実
施する。具体的な執行・管理は、輸入食品の表示については連邦政府、国内産
食品の表示については州・準州政府が行う。

1 表示すべき事項

 豪州の食品表示は、豪州・ニュージーランド食品基準局(FSANZ)が定める食
品基準コード(Food Standard Code)に基づき実施される。

 食品基準コードは、2000年12月に従来のものから、すべての食品の栄養成分、
主要原料の含有率、遺伝子組み換え体の含有の有無などの表示を拡充する大幅
な改正が行われ、より消費者のニーズに合わせた形となり、2002年12月までの
移行期間を設けた後、12月20日に完全実施された。

 基本的な表示項目は、次の通り。

@製品名(食肉の場合は畜種名、部位名を含む)
A製造ロット番号
B販売者の氏名、住所
C特定の原材料(人工甘味料など)を含む場合の義務的表示
(使用した場合の影響や効果など)
D内容量表示
E賞味期限
F栄養成分表示
G原材料表示
H使用、保存に係る留意事項
I製造国表示
 (生鮮の)食肉の場合、C、F、Gについては表示の義務はない

2 原産国表示

 原産国表示については、食品基準コードにより表示義務が課せられているが、
取引実行改正法(Trade Practices Amendment Act 1998)において、表記方法
として「○○産(Product of ○○:原料および加工が100%行われた国)」と
「○○製(Made in ○○:生産や加工コストの50%以上が発生した国)」の区
分が規定されている。

 ただし、消費者団体は、この場合の「豪州産」の定義があいまいである(海
外の原料を使用していても国内で加工すれば「豪州産」となるなど)と指摘し
ており、豪州自由競争消費者委員会(ACCC)は原産国の定義を明確にすること
などを目的にガイドラインを作成した。

3 承認などを経て表示可能となる事項

 承認などを経て表示可能となる代表的なものとしては、オーガニック農産物
認証制度が挙げられるが、この制度はオーガニック生産諮問委員会(OPAC)が
策定したオーガニック基準(National Standard for Organic and Bio-Dynamic 
Produce)に基づき実施される。オーガニック牛肉についても、スーパーの店
頭で認証団体のマークが張り付けられたものを見かけることが多い(詳細は
「畜産の情報」海外編2002年11月号参照)。
【パッケージ概観】

    
【表示部分拡大】

違反に対する罰則規定

 食品基準コードについての罰則規定等は現在のところ文章では明記されてい
ない。
      
 取引実行改正法では、虚偽表示や紛らわしい表示には、法人では最高20万豪
ドル(約1,400万円:1豪ドル=70円)、個人では最高4万豪ドル(約280万円)
の罰則が課せられることとなっている。


食肉表示に関する最近の動き等

1 トレーサビリティと表示

 豪州では、家畜の個体識別制度として、牛に対する全国家畜個体識別制度
(NLIS)と羊に対する全国羊群個体識別制度(NFIS)がある。NLISについては、
EU輸出向けの牛とビクトリア州の牛について義務的に実施されているが、その
ほかは自主的な取り組みとなっている。NFISについては、昨年7月から始まっ
た制度で現在のところすべて自主的な取り組みである。元来、豪州の個体識別
制度は疾病発生の際のトレースに主眼が置かれており、特に牛肉の場合、各段
階における品質保証(QA)制度を通じてトレーサビリティが発揮される仕組み
となっているが、そのポイントも輸出向けに力点を置いたものとなっている。
現状では、一部の先進的なパッカーがと畜から製品段階へのトレースが可能な
方法(DNA採取など)を実施しているものの、少なくとも国内の店頭における
表示には生かされていない。

2 不当広告事件

 豪州では不正表示事件として大きなニュースとなったものはないが、不当広
告事件として昨夏に話題となった事件がある。

 これは、大手スーパーが新聞広告においてNSW州内の特定の地域で生産され
た牛肉を販売する広告を行ったが、他の地域で生産された牛肉も含まれていた
として、ACCCが連邦裁判所に異議申し立てを行ったものである。連邦裁判所は、
広告が牛肉の由来について不当な表現を行い、消費者を誤り導いたとする裁決
を行い、大手スーパーに訂正広告を発表するよう要求した。

3 消費者向け牛肉格付け制度

 義務的な表示ではないが、牛肉に関してはミート・スタンダード・オースト
ラリア(MSA)と呼ばれる業界主導の格付け制度があるので紹介する。

 MSAは格付け制度と言っても、日本の枝肉の格付け制度とは異なり、消費者
が牛肉を購入する際の判断基準を提供することが目的である。等級は食味要素
と調理方法の組み合わせによって3種類に分類されている。

 MSAへの参加は任意であるが、MSA等級品として販売するためには、生産者か
ら小売部門に至る各段階での登録が義務付けられ、手続きや基準を順守しなけ
ればならない。

 現状においてその参加率は低いとされるが、干ばつの影響が拡大していた昨
年10月頃の報道によれば、シドニーにおけるMSA格付け牛肉は他のものに比べ1
キログラム当たり3豪ドル(210円)高く売れており(1年前はせいぜい同1豪ド
ル(70円)高)、干ばつによる高品質の牛肉需要がMSA格付け牛肉に対して相
当なプレミアムをもたらしているとされる。
【店頭においてMSAラベルが
張られた牛肉】

 

EU(ベルギー)     ブラッセル事務所 山田 理、関 将弘

食肉表示に関する規則の概要

1.食品全般に関する表示

 EUで消費者に販売される食肉の表示は、原則として、加盟国がそれぞれ定め
た法律、規則またはガイドラインなどに基づいて実施されており、表示に関す
る監視制度や違反した場合の罰則などは加盟国により異なっている。ただし、
義務付けられる表示項目などの基本的事項に関しては、各加盟国の法令等を調
整することを目的として、78年にEC指令が定められた。その後、数多くの修正
が加えられたことから、内容を明確化するため、2000年に新たなEU指令(2000
/13/EC)として整理・統合されている。

 このEU指令は、食肉だけでなく食品全般に関する表示、展示および公告に関
して規定している。消費者への販売の際に表示が義務付けられる項目は、@食
品の名称、A内容物(着色料等の添加物を含む)B正味重量、C賞味期限、D
保存条件、E製造者または包装者の名称および住所、F原産地などで、使用言
語は加盟国が選択できることとなっている。 

2.牛肉の表示

 牛肉の表示に関しては、牛海綿状脳症(BSE)の発生により、牛肉の安全性
に対する不信感が消費者の間で増大したことを受けて、どの牛から生産された
牛肉であるかさかのぼることが可能となる番号や牛の出生、肥育、と畜といっ
た移動履歴など、より多くの情報の表示を義務付けたEU規則が97年に制定され
た。こうした情報の表示義務付けは、当初2000年1月に実施することが予定さ
れていたが、耳標とパスポートを活用した牛の個体識別の仕組みは、この当時
すでにほぼ完成していたものの、と畜から小売までの流通段階における情報伝
達の仕組みの構築が必要とされていた。この期限前にEU委員会の承認を受けて
実施した加盟国もあったが、加盟国での足並みがそろわず、表示義務化の完全
実施は結局2002年1月に延期された。

 現行のEU規則(EC/1760/2000)に基づいて、表示が義務付けられている項
目は、@牛肉が得られた牛の個体またはグループを特定することができる番号、
A牛が出生した国、B牛が肥育された国、C牛がと畜された国およびと畜場の
認証番号、D牛肉が加工(カット)された国およびカット場の認証番号となっ
ている。

 輸入牛肉に関しては、表示を義務付けられたすべての項目について、十分な
情報が得られない場合には、「EU域外産」および「○○(国名)でと畜」とい
った簡略標記が認められる。

 また、ひき肉に関しては、@牛肉が得られた牛の個体またはグループを特定
することができる番号、Aひき肉が製造された国、B牛がと畜された国を表記
するほか、ひき肉の製造国と牛の出生国、肥育国が異なる場合には、この項目
も標記することが求められる。

3.承認などを経て表示可能となる事項

 EUのオーガニック基準を満たし、加盟国が認定した認証団体の認証を受けた
食肉については、EUのオーガニックマークの表示が許される。また、地域に根
ざした特徴的で、かつ高品質な食肉等については、所定の登録手続きを経て、
EUの「原産地呼称保護制度(PDO)」、「産地表示保護制度(PGI)」、「伝統
的特産品保証制度(TSG)」への登録が認められた場合、各マークの表示が許
されるだけでなく、その食肉等の名称自体も保護される。イタリアのパルマハ
ム(PDO)、ベルギーのアルデンヌハム(PGI)、スペインのハモンセラーノ
(TSG)などの食肉加工品だけでなく、日本にはあまりなじみがないものの、
フランスのブルボネ地方のシャロレー牛やリムジンの子牛肉(いずれもPGI)
など生鮮食肉が登録される例も少なくない。

牛肉の表示義務化の開始日(承認日)


注)ラベル中の黒字の 2 段書き(名称を除く)は、上がオランダ語、
  下がフランス語
  赤字の 2 段書きは上がフランス語、下がオランダ語
  黒字の横書きは、左がオランダ語、右がフランス語
違反に対する罰則規定

 EUの法令には、規則、指令、決定の3つがあるが、指令は個人ではなくむし
ろ加盟国政府を拘束するものである。指令に法的効力を付与するために必要な
法令の制定を加盟国政府に求めるものの、結果を得るための方法および手段に
ついては加盟国政府に委ねられているため、実際に表示違反を犯した場合の罰
則などに関する規定はEU指令には含まれず、各国の法令でそれぞれ規定されて
いる。


食肉表示に関する最近の動き等

 食品および家畜衛生に関するEU法令について、加盟国がこれらを順守してい
るかどうかを確認するため、EU委員会の保健および消費者保護総局に属する食
品獣医局(FVO)が不定期に現地調査を実施し、改善点を加盟国政府に勧告す
ると共に、報告書を公表している。牛肉の表示義務化が行われた2002年1月以
降、FVOは3月にフランス、6月にドイツなどに牛の個体識別および牛肉表示に
関する調査団を派遣している。これらの報告書によると、牛肉の表示に関して
は、誤表記や情報伝達の誤りなどが一部で指摘されており、牛の個体識別・牛
肉のトレーサビリティーでは先進的なEUといえども、すべてが順調に進んでい
るわけではないことがうかがわれる。特に小規模な食肉小売店において、義務
付けられた項目の表示が行われていない例が多く指摘されており、適正表示の
徹底が今後の課題となっている。
【左から、オーガニックマーク、PDOマーク、PGIマーク、TSGマーク】

 

フィリピン     シンガポール事務所 小林 誠、宮本 敏行、木田秀一郎

東南アジアの食肉事情

 東南アジア諸国では、一般に冷蔵・冷凍処理を行わない、いわゆる「warm 
meat」が好まれており、家畜は深夜から早朝にかけてと畜処理され、その日の
うちに売り切る形態が主体となっている。このため、各国とも食肉加工品や食
肉の輸入段階での表示に関しては、コーデックスなどの国際規格に準拠した表
示義務を定めているものの、生鮮の食肉に関しては重量や価格の表示義務を課
しているにすぎない。食肉の小売りは、スーパーマーケットも含めて対面販売
が主体となっており、政府の品質保証対策も当該食肉が「正規」のと畜場で処
理されたものであるかどうかという点に主眼が置かれている。この場合、「正
規」のと畜場とは、政府またはこれに準ずる機関が主に衛生上の観点から認定
したものであり、国または地方公共団体に所属する獣医師がと畜前後の衛生検
査を行っている。多くの場合、このようなと畜場は、家畜の販売に係る徴税行
為も行っているため、納税を回避するための庭先と畜や非正規のと畜場におけ
ると畜行為も相当数にのぼっている。流通形態上、食肉は国産品が主体となっ
ているため、消費者は原産国などの情報よりも重量や価格の適正な表示を重要
視している。


なぜフィリピンか

 フィリピンの国民1人当たりの牛肉消費量は、マレーシアの4.7キログラムに
次ぐ4.3キログラムとなっており、タイの1.8キログラム、インドネシアの1.3
キログラムを大幅に上回っている。同国の牛肉生産量は26万トン程度だが、農
務省によれば、このうち65%程度は外国から輸入した肥育用もと牛の肥育によ
り生産されたものであり、これに8万トン程度の牛肉輸入分を加えると牛肉消
費量の73%程度を直接・間接的に外国へ依存していることになる。近年、同国
でもマスコミ報道などを通じてBSEや口蹄疫といった家畜衛生上の諸問題、遺
伝子組み換え作物が食品に与える影響などに対する消費者の関心が高まってお
り、東南アジアにおける牛肉の表示を検証するためには同国が最も適当である
と考えられる。


食肉表示に関する規制の概要

 フィリピン政府は、食肉を含む商品全般について、品質の向上と消費者保護
の観点から消費者法(共和国法第7394号(1992))を制定した。同法では、農
産品の管理・監督機関として農務省を指定しており、同省は食肉の品質・表示
に関する業務を畜産局と同省の付属機関である食肉検査協議会(NMIC)の2機
関に担わせている。畜産局は、傘下の動物検疫所を通じて食肉の輸出入に係る
衛生検査を行い、NMICはと畜場の格付けと国内で流通する食肉の品質保証に関
する業務を行っている。ただし、と畜場における衛生検査の実務は、畜産局の
監督の下、市町村の獣医事務所が実施している。NMICは、施設と衛生条件を基
準に、各と畜場をA(と畜場所在地域内のみ)、AA(国内各地への移出可能)、
AAA(輸出可能)の3段階に格付けし、枝肉の流通を規制している。枝肉には、
市町村獣医事務所の発行すると畜検査証明書が添付されるほか、と畜場のグレ
ード、番号が記載された丸印が押される。さらに、枝肉を輸送する場合には、
市町村獣医事務所が発行する輸送証明書の携行が義務付けられている。

 食肉の義務的表示項目は、消費者法第77条に規定されており、生鮮食肉に該
当するものは、@商品名、A正味重量、B処理業者の住所氏名の3項目となっ
ている。ただし、同法92条に例外規定があり、特定の商品について、所管官庁
が義務化が不適切(例:生鮮食肉に対する添加物表示)、あるいは消費者の健
康保持と安全性確保に不必要と認めた項目については、表示義務が除外されて
いる。

 輸入品については、2000年に農務省施行規則39号が制定され、外装に@登録
商標、A輸出者の住所氏名、B原産国、Cロット番号、D商品名および原材料、
E正味重量(10グラム単位)、F包装月日、G消費期限、H取り扱い方法、I
輸入者の住所氏名の10項目を印刷の場合1文字当たり2.5ミリメートル角以上の
活字、手書きの場合同5ミリメートル角以上の文字で表示することが義務付け
られた。しかし、このような詳細にわたる表示義務は、輸入時にのみ適用され、
小売用に小分けされた場合には、生鮮食肉と同様、3項目の表示義務となる。
写真1:スーパーマーケット
における牛肉の表示




    
写真2:冷凍牛肉の表示。
表示には処理業者の住所が欠落
しているが、この商品は販売さ
れているスーパーマーケットの
加工場で処理されたものであり、
同スーパーが法律に従って登録
された法人であることから、住
所表示が免除されている。フィ
リピンのスーパーマーケットは、
ほとんどが同様のケースに該当
する。

違反に対する罰則規定

 国産食肉の義務的表示について規定している消費者法第77条に違反した場合
の罰則は、500ペソ(約1,100円:1ペソ=2.2円)以上2万ペソ(約4万4,000円)
未満の罰金、3カ月以上1年未満の禁固またはこの両方が科せられる。また、輸
入品の表示について規定している。消費者法および施行規則39号の表示義務に
違反した場合は、1,000ペソ(2,200円:1ペソ=2.2円)以上1万ペソ(2万2,00
0円)未満の罰金、2カ月以上1年未満の禁固またはこの両方が科せられる。

 さらに、消費者法は、消費者に不正確な情報を与えることを防止する観点か
ら、輸入品の例のように、所管省庁が別途施行規則で定めた場合を除き、同法
で定めた義務的表示項目以外の表示を禁止している。

 すでに述べたように、フィリピンでは国産牛肉の半数以上が外国産肥育もと
牛を肥育したもので占められている。消費者のBSEへの関心の高まりもあって、
輸入元はほとんどが豪州となっており、生体重250〜370キログラム程度の肥育
もと牛を輸入し、国内で100〜120日程度肥育した後、420〜450キログラム程度
で出荷する方式が取られている。市場の相場の推移によっては肥育期間が短縮
される可能性もあるが、通常であれば国内肥育期間が100日以上となっており、
これは日本であっても「国産」表示が可能な条件を満たしている。さらに、同
国でも牛肉は、深夜から早朝にと畜され、対面販売による即日完売方式が主体
のため、表示については大きな問題は生じていない。


アルゼンチン     ブエノスアイレス駐在員事務所 犬塚 明伸、玉井 明雄

食肉表示に関する規則の概要

 アルゼンチンでは、消費者に対する栄養面についての啓発等を目的とした法
律18284号(1969年6月18日付け)の第5章に食品表示に関する規定がある。し
かし、この規定のほとんどはメルコスル共同市場グループ(GMC)決議36/199
3号に基づいて制定された厚生省(MSyAS)決議34/1996号によって置き換えら
れ、パックや容器等入りの食品の表示および広告について定められている。

 また、動物性食品等の容器として使用できる材質とそれに付する表示につい
ては、家畜の衛生措置等を定めた法律3959号に基づいて家畜衛生事業団(現・
農畜産品衛生事業団(SENASA))が定めた政令4238/1968号に規定されている。
この政令では、品目ごとに定められた容器材質への物理的な表示方法(インク
または焼印、表示シールの使用可または不可、検印の大きさと押印位置など)
が規定されているほか、一部の品目には内容量、加工年月日、施設登録番号な
どの記載を、また全品目について、適正温度における製品の有効期限を規定し
ている。

 1996年12月、家畜衛生対策などの畜産関係業務を管轄していた旧SENASAは、
農畜産物および食品の衛生に関する業務等を行う現行のSENASAとして発足した。
その後の1999年7月26日付け政令815/1999号で「国家食品管理システム」が定
められ、国家食品委員会(CONAL)が全体を総括し、SENASAには農畜産物由来
製品の州間移動および輸出に関する監督権限が与えられた。それ以外の監督は
厚生省国家食品・薬品・製薬局(ANMAT)管理下の国立食品研究所(INTAL)が
行うこととなり、この措置により食品表示に関する法律18284号は、両機関が
所管することとなった。

 なお、以前から法律18284号と政令4238/1968号、商標に関する法律22362号、
商業倫理に関する法律22802号には重複する規定があるため、政令2194/1994号
で整理するように規定され、それを引継いだ上記政令815/1999号で整理が進ん
だが、未だすべてが整理されない状況で今日に至っている。

1.表示事項

 パックや容器等入りの食肉に対して表示すべき事項は、法律18284号第5章に
規定されている。表示事項などは、GMC決議36/1993号、72/1997号等の規定
をアルゼンチンにおいて実施するためのMSyAS決議34/1996、291/1999号等に
基づいた項目となる。
(1)義務的表示事項(各項目に例外規定等があるが詳細は割愛)

@ 販売される食品の名称

 メルコスル規定において定められている「食品名称」を使用。また、食品の
名称とともに商標、消費者に誤解を招かないように注釈を入れることができる。

A 成分リスト

 1つの成分以外からできている食品に記載(成分はおおよそ重量の重い順に
記載)。

B 正味内容量

 国際単位で表示。

C 原産地表示

 原産国名に加え、衛生当局等に登録されている製造業者、生産者、卸売業者
等の名称または社名、住所、登録番号。

D ロット番号

 すべてのラベルに、見やすく、読みやすく、消えないようにはっきりと表示。

E 最低有効保持期間

 少なくとも月日または年月を明瞭に記載。有効保持期間が3カ月以内であれ
ば「月日」、3カ月以上であれば「年月」を記載。12月が期限であれば、「年
末まで」の表示も可能。表現としては「○○前に消費のこと」「○○まで有効」
「有効なのは○○まで」「商品価値は○○まで」「○○に期限が切れる」「満
了日○○」「期限日○○」「なるべく○○前に消費するのが好ましい」。

F 調理指示が必要な食品の場合

 正しい利用のために、消費者がなすべき手順、解凍などの適切な指示。

(2)承認などを経て表示可能となる事項

 アルゼンチンにも有機食品に係るマークがある。法律25127号において、有
機食品の認証機関、生産者、加工・販売・輸出入業社に国への登録制度が導入
された。有機食品認証機関は民間または政府関係機関がなることができ、2002
年12月現在、民間14社がSENASAから認定されている。なお、各社が用いるマー
クはSENASAへの登録が必要である。このうち、USDAから2002年11月に有機食品
認証機関として認定されたアルヘンサート社のマークを参考に例示する。
ARGENCERT SRL
2.近年の主な改正点等

 食品は当然メルコスル(南米南部共同市場)内にも流通するため、メルコス
ル執行機関であるGMCの規定は、アルゼンチンの国内規定にも影響を及ぼす。

 最近の改正として、2002年11月5日に官報掲載され180日後の2003年5月4日か
ら有効となる生産省競争・自由化・消費者保護庁(SCDyDC)決議44/2002号があ
る。この決議は、パッケージされた食品の表示ラベルに係るメルコスル技術規
定GMC 決議21/2002号の付表内容を取り入れている。GMC 決議21/2002号はメ
ルコスル内において販売される食品表示を規定しており、同様の規定内容を有
し本決議に集約されたGMC決議36/1993号、21/1994号、72/1997号は無効と
なる。GMC決議21/2002号の目的は、メルコスル加盟国間での製品の移動を容
易にするもので食品添加物に係る記載内容等の細部変更はあるものの、表示項
目に係る大きな変更はない。

 また、EUはアルゼンチンに対し高級牛肉の輸出枠(ヒルトン枠)を認めてい
るが、2001年3月に発生した口蹄疫のためアルゼンチンからの輸入を禁止した。
2002年2月の輸出再開にあたり、牛肉の表示義務等を定めたEU規則(EC/1760
/2000)は、アルゼンチンの法律改正等には至らなかったものの、少なからぬ
影響を与えた。SENASAは、EC/1760/2000が牛肉の追跡調査を牛群単位(ロッ
ト)でも認めていたことから、従前は「農場出荷時のロット番号」と「トラッ
ク運搬時のロット番号」の2つのロット番号で管理されていた出荷牛群を、
「トラック運搬時のロット番号」に統一し、その番号を表示に掲載することと
した。
「EU向け」特記事項

    

    
違反に対する罰則規定

 法律18284号、MSyAS決議34/1996号では罰則規定等が明確でないため、経済
省所管の商業倫理に関する法律22802号とその決議100/1983が適用される。罰
則自体は法律22802号第6章に規定があり、法律等に違反した場合は100ペソ
(約3,600円:1ペソ=36円)から50万ペソ(約1,800万円)までの罰金が、3年
以内に違反が反復する場合、または科せられた罰則に従わない場合は倍額の罰
金が科せられ、さらに重大な違反の場合には商品を没収することもできると規
定されている。なお、食品管理規定の重複整理の話は前述したが、罰則関係は
SCDyDC決議44/2002号で法律22802号に従うことが再確認されている。


食肉表示に関する最近の動き等

1 メルコスル製品に付すラベル表示の再確認

 すでに記述してあるが、最近の動きにメルコスル内で容器等入りで販売され
る食品に表示すべき事項を定めたメルコスル技術規定GMC21/2002号および内
容量等の表記方法を定めたGMC22/2002号がある。メルコスル加盟国は両決議
の規定で2002年12月31日までにこれら決議を取り入れる国内法を整備しなけ
ればならない。これに伴いアルゼンチンは、SCDyDC決議44/2002号および43
/2002号を制定した。

 なお、現地報道では「理由は定かではないが、この決議には世界的に話題と
なっている遺伝子組み換え原材料を含む製品についての表示は何ら規定されて
いない」と報じられている。

2 消費者が食肉を購入する時の基準

 アルゼンチンでは、消費者の食肉購入時における選択基準は、柔らかさ、肉
や脂肪の色、風味であり、原産国などの表示情報なしに小売店等での量り売り
で購入する割合が多い(コンサルタント情報によれば、消費量の7割)が、あ
る調査会社が実施した「食品購入時における選択の基準」に係る意識調査では、
経済不況を反映して、ブランド名より値段で選ぶとした者が、2002年2月で66
%、4月で85%、7月で89%と増加している。さすが牛肉消費大国のアルゼンチ
ン、食肉の選択に関しては表示やブランドよりも、自分の懐と相談して、自分
の眼力を信じて買うといったところであろうか。


日本(参考)

 日本においては、食肉の表示については、いくつかの法令・規定によって定
められており、根拠となる主な規定と主管する省庁は下記の通りとなっている。

・食品等の品質に関する適正な表示を行わせることによって、一般消費者の適
 切な商品選択に資することを目的とした「農林物資の規格化および品質表示
 の適正化に関する法律(JAS法)」(農林水産省)

・飲食に起因する健康上の危害の発生を防止し、公衆衛生の向上および増進に
 寄与することを目的とした「食品衛生法」(厚生労働省)

・公正な競争を確保し、一般消費者の利益を保護することを目的とした「景品
 表示法」

(公正取引委員会)

 これらの規定等により定められた食肉の表示方法は、販売方法により異なる。
通常、食肉の販売には対面販売による量り売りと事前包装された商品をレジで
支払う方法があるが、今回は後者について記述する。

1.義務的表示事項

 事前包装された食肉については、その包装に、次の事項を外部から見やすい
ように、邦文で、明瞭に表示しなければならない。

@ 食肉の種類・部位・用途等

A 原産地

 国産品にあっては、国産である旨を、輸入品にあっては原産国名を表示する
ものとする。なお、国産品については、主たる飼養地が属する都道府県名、市
町村名その他一般に知られている地名を原産地として記載することが可能。ま
た、輸入品は、生体を輸入した日から、牛については3カ月、豚については2カ
月、牛または豚以外の家畜については、1カ月以内にと畜して生産したものも
含まれる。

B 量目(グラムで表示)、販売価格および100グラム当たりの価格

C 消費期限および保存方法

 ただし、品質保持期限(または賞味期限)の表示が適切な場合は、消費期限
に代えて品質保持期限(または賞味期限)および保存方法を表示する。

D 加工(包装)所の所在地及び加工者の氏名又は名称

2.規制導入・改正の背景

 根拠となる法・規約と、義務表示事項の関係は表の通りである。

 JAS法は、平成11年に改正され、翌12年に施行された。この際には、品質表
示義務の対象が、それまでの生鮮食品9品目および加工食品等55品目の合計64
品目からすべての飲食料品に拡大され、原産国(地)の表示が義務付けられた。
また、新たに有機農産物および有機農産物加工食品については、日本農林規格
を定め、当該日本農林規格による格付けの表示(有機JASマーク)が付された
ものでなければ「有機」の表示ができない仕組みの導入や遺伝子組み換え食品
については、豆腐、納豆などの24の加工食品について、「遺伝子組み換え」ま
たは「遺伝子組み換え不分別」の表示の義務付けが行われた。

 さらに、14年には一連の不正表示問題の発生により、JAS法の罰則規定の強
化が図られた。

3.違反に対する罰則

 食品衛生法に基づく表示基準違反および虚偽表示を行った場合は、6ヵ月以
下の懲役または、3万円以下の罰金が科せられる。また、JAS法に基づく品質表
示基準に違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金となる。な
お、景品表示法に基づく公正競争規約には法律上の罰則はなく、団体の規約と
して50万円以下の違約金を課すことができ、その場合、団体からの除名処分に
することができる。

4.承認などを経て表示可能となる事項

@「有機」、「地鶏」等の特定JAS表示

 JAS法の任意表示事項として、「有機栽培」、「オーガニック」等の表示を行
うには、特定JAS規格の格付けを受けたものでなければならないと規定。

A「遺伝子組み換えでない」旨の表示

 JAS法の任意表示事項として、「遺伝子組み換えでない」旨の表示を非遺伝
子組み換え農産物およびこれを原材料とする加工食品に行うには、分別生産流
通管理が行われたことを確認したものでなければならないと規定。ただし、食
肉は対象外。

 食品衛生法でも任意表示事項として規定。

B保健機能食品の表示

 食品衛生法の任意表示事項として、「栄養機能食品について表示を行うには、
国の定める規格基準に適合していなければならない、特定保健用食品について
表示を行うには、個別に構成労働大臣の許可を受けたものでなければならない」
と規定

義務表示事項

注:容器に入れ、または包装された食肉を対象としている。
  ただし、遺伝子組み換え食品である旨、およびアレルギー物質を含む旨に
  ついては、食肉は対象外のため、参考として記載。
  また、公正競争規約においては、この他に「黒豚」、「和牛」などの定義
  とその表示について定めている。

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