世界の飼料穀物の需給動向


◇絵でみる需給動向◇


○2002/03年度の世界の飼料穀物生産は減少の見込み



● ● ● 飼料穀物生産は、前年比約3%減 ● ● ●

 米国農務省(USDA)は4月24日、2002
/03年度(2002年9月〜2003年8月)の飼料作物の需給予測を公表した。これ
によると、世界の飼料穀物生産は、トウモロコシ以外の品目で減少し、合計で
は前年比約3%減少すると見込まれている。主な要因としては、作付け期間にお
いて飼料穀物価格が油糧種子や小麦と比べて低水準であったことや、悪天候の
影響で収穫面積が減少したことが挙げられる。一方、消費量は前年に比べわず
かに減少するものの、生産量を上回ることから、期末在庫量は前年に比べ2,800
万トン減の1億5,100万トンと1983/84年度以来のひっ迫が見込まれている。


● ● ● 中国、ブラジル、アルゼンチンはトウモロコシを中心に増産見込み ● ● ●

 主要な生産地の状況を見ると、中国の飼料穀物の生産量は、前年より1,100万ト
ン増加して1億3,300万トンとなる。これは、他の作物と比較して、飼料穀物の
価格や収益性が良好であったことから、作付面積が増加したためである。また、
干ばつの被害が広がった過去2年に比べ、主要生産地域である北東部において、
生育条件に恵まれ、トウモロコシの単位当たり収穫量は9%増加した。この結果、
トウモロコシの生産量は、過去3番目の水準となる。

 また、南米では、前年と比べて300万トン程度の増加が見込まれている。これ
はアルゼンチン、ブラジルのトウモロコシがともに生育条件に恵まれたため、
過去最高の単位面積当たり収穫量となる。


● ● ● カナダ、オーストラリアなどは干ばつの影響などにより減産 ● ● ●

 一方、飼料穀物生産量の減少が大きいのは、インド、オーストラリア、メキシ
コおよびカナダなどであった。インドでは作付面積が前年に比べ15%減少した
ため、生産量は1,000万トンの減少となる。さらに雨季の降雨が少量であったこ
とから、単位当たりの収穫量が減少した地域もあった。

 オーストラリアでは、広範囲に及んだ干ばつにより、前年に比べ700万トンの
減少、メキシコはトウモロコシやソルガムの収穫面積の減少から前年に比べ300
万トンの減少となる。カナダも、西部の大平原での2年連続の干ばつの影響か
ら前年度に比べ300万トンの減少となる。

 カナダでは大麦の主生産地の被害が特に大きく、飼料穀物の代わりに干草が収
穫される土地となったところもあった。大麦の生産量は400万トン減少して700
万トンとなり、1968/69年度以来の最低水準となる。また、米国は、前年度比6%
減の2億4,500万トンと95/96年度以来の低水準が見込まれている。


● ● ● EUは前年度並み ● ● ●

 EUの飼料穀物の生産量は、前年並みと見込まれている。大麦の作付面積が減少
した英国と天候不順であったドイツの減少分を、生育条件に恵まれたスペイン
とフランスでの増加分で補ったことから、ごうけいでは前年度並みの4,800万ト
ンとなった。品目別には、トウモロコシは、作付面積は減少するものの、単位
面積当たりの収穫量がわずかながらも伸びるため、生産量は前年度並みの4,000
万トンとなる。エン麦については、北部ヨーロッパにおいて作付面積の増加と
良好な天候により、単位当たりの収穫量が増加することから生産量が増加する。

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