米農務省(USDA)によると、2003年の乳製品輸出額は、前年比5.0%増の10億210万ドル(約1,133億円:1ドル=111円)となった。これは、乳製品輸出奨励計画(DEIP)に基づく脱脂粉乳などの輸出に加え商業輸出が好調だったことにより輸出額の増加につながったとみられている。品目別輸出額をみると、脱脂粉乳は同58.8%増の1億8,270万ドル(約203億円)と大幅に増加した。一方、昨年首位にあったチーズは同5.2%減の1億5,209万ドル(約169億円)、ホエイ製品は同3.0%減の1億3,408万ドル(約149億円)であった。
図1 主要乳製品の輸出額 |
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資料:USDA/FAS「Import and Export Data by Commodity」
注:バターにはバター製品、チーズにはカードをそれぞれ含む。 |
● ● ● 脱脂粉乳の輸出量増加はDEIPの影響 ●
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2003年の主要乳製品の輸出量を品目別に見ると、脱脂粉乳が前年比54.3%増の11万4千トンとなった。これは、多量の在庫により国内需給が緩和する中、2003年7月からDEIPによる6万8,201トンの割当数量に基づく輸出が行われたことが前年を大きく上回る主な要因となった。メキシコは33.3%増の5万7千トン、フィリピン208%増の1万1千トンとなった。また、一方、バターについても、DEIPによる2万1,097トンの割当数量に基づく輸出が行われ前年比199.5%増の1万1千トンとなった。チーズについては同3.3%減の5万2千トンの減少となった。チーズの全輸出量の約3割を占めるメキシコ向けが前年比8.9%増の1万6千トンとなったものの、カナダが同12.2%減5,869トン、日本が同22.7%減の7,950トンとメキシコを除く主要な輸入国が数量を減少させている。
図2 脱脂粉乳の国別輸出シェア |
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資料:USDA/FAS「Import and Export Data by Commodity」
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● ● ● 2004年の乳製品輸出量は安定
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USDAによると、2004年の乳製品輸出量は、おおむね安定して推移すると見込まれている。DEIPに基づく輸出により脱脂粉乳、バター(ミルクファットを含む)を中心に2003年と同水準と予測している。
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