米国からの反すう動物や製品の輸入を停止 ブラジル農務省は12月24日、米国でBSEの感染が疑われる牛が確認されたことを受け、同国からの反すう動物、反すう動物由来の製品および受精卵の輸入を停止した。なお、一定の温度で高熱処理された肥料原料用の骨粉、牛乳・乳製品、精液などについては輸入を認めるとしている。 BSE対策として生体牛に関する訓令を公布 さらに、ブラジル農務省は12月24日、BSE対策として訓令第18号(2003年12月15日付け)を公布した。なお、同訓令は、米国でBSEの感染牛が確認される以前に、BSEの発生国やBSE発生のリスクがある国から輸入された生体牛(牛または水牛)の取り扱いに関して規定されたものである。その概要は以下の通りである。 新たな市場獲得は家畜衛生対策の強化がカギ 米国のBSE問題に対するブラジル政府の反応として、ロドリゲス農相は12月24日、同国は今回の問題を契機に、牛肉だけではなく鶏肉や豚肉についても新たな市場を獲得できる可能性があることを示唆した。しかし、その一方で、食肉輸入国が防疫対策を強化すると見込まれることから、新市場の獲得はさらに困難になるとみており、政府と民間部門が連携して家畜衛生対策を強化する必要性があると訴えた。 牛肉輸出市場の開拓を積極的に行う方針 一方、ブラジル農務省は1月5日、米国のBSE問題を契機に、民間部門と連携してブラジル産牛肉輸出市場の開拓を積極的に行うことを表明した。農務省によると、その一環として、同省で行われた牛肉関連産業の代表者を集めた協議会において、(1)BSEを予防するための技術指導要領の作成(2)ブラジル産牛肉の優位性を外国市場にアピールするためのマーケティング戦略の立案(3)家畜衛生に関する戦略の立案と予算措置−について検討する作業部会がそれぞれ結成された。これらの検討結果は1月8日までに、ロドリゲス農相に提出され、その上で新たな市場の開拓に必要な政府の指針が定められるとしている。 |
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