第3四半期の農畜水産統計発表 フィリピン農務省は、11月中旬、2003年第1〜第3四半期の農畜水産業の生産状況を発表した。これによると85年の農家出荷価格に換算した総生産額は、前年同期比2.9%増加の1,932億ペソ(3,864億円:1ペソ=2円)となった。この数字についてロレンツォ農務長官は、「特に第3四半期には、台風の影響により降雨に恵まれた米の伸びが大きかったが、トウモロコシには反対に作用した」と述べ、総生産額全体の47.2%を占める農作物部門の伸びが全体の伸びにおよばなかったとしている。 畜産部門は堅調 畜産部門は総生産額全体の29.9%を占め、その中心を占めている豚および鶏の年第1〜第3四半期の生産額はそれぞれ4%前後の伸びを示している。この要因としては、と場で処理される頭羽数の増加とともに飼養頭羽数自体の増加があげられる。牛、山羊およびアヒルに減少が見られるが、生産額に占める割合としては低いものばかりである。
豚の農家出荷価格は低下し、鶏は回復 2003年第1〜第3四半期の農畜水産物の農家出荷価格は、全品目の加重平均で前年同期比2.8%の上昇となった。農作物では米が1.4%の下落となったほか、畜産においては、豚価格が低下している。米については天候に恵まれ供給が増加したためと考えられ、豚についても供給過剰傾向で推移し加えて、中国から安い豚肉が流入しているためだとされている。
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