鳥インフルエンザまん延防止、1,900万羽を殺処分 ● カナダ


ブリティシュコロンビア州内での発生が沈静化せず

 カナダのブリティシュコロンビア州では、2月23日に鳥インフルエンザ(血清亜型H7)の発生が確認された。カナダ食品検査庁(CFIA)および同州政府は発生農場から約5kmの範囲をハイリスク地域に指定し、当該農場の鳥の殺処分を開始した。また、当該農場から約10kmまでの範囲はサーベイランス地域としてサーベイランスの対象とした。これらの地域については、定められた条件下での食鳥処理場以外への移動は禁止するなどリスクに応じた移動制限が課された。CFIAは3月9日、初発農場において高病原性鳥インフルエンザ(AI)の発生を確認したと発表した。これを踏まえ、CFIAは3月11日、急速にAIがまん延する恐れがあるとして、ハイリスク地域およびサーベイランス地域を含む同州のフライザーバレー一帯を規制区域(Control Area)に指定し、ブロイラーなどを含むすべての家きんおよび家きん製品の移動のための条件が定められた。更にCFIAは3月24日、ハイリスク地域の10農場などの約27万5千羽を殺処分すると発表したが、その後も29日、31日に相次いでハイリスク地域においてAIが発見された。そしてCFIAは4月2日、ハイリスク地域の12農場に加えハイリスク地域以外のサーベイランス地域の4農場、規制区域の2農場において新たな発生を確認したとしたことにより、当該地域にAIがまん延していることが明らかとなった。CFIAは、この蔓延の背景には当該地域の人や車などの機械設備の移動が主な要因であると思われると発表するとともにAIの拡大に歯止めをかけるために新たな対策を講ずる予定であると発表した。


規制区域全ての鶏等の家きんを殺処分

 カナダのスペラー農相とCFIAは4月5日、これまでの状況を踏まえ、ブリティシュコロンビア州で発生しているAIを撲滅するため、同州フライザーバレーの規制区域のすべての民間の養鶏場および非商業的目的で飼養されているブロイラーなどの家きんを殺処分すると発表した。この決定は、ブリティシュコロンビア州および家きん業界との協議の際に行われたCFIAの提言に基づくものである。殺処分の対象羽数は1,900万羽に上るとしているが、CFIAは非感染群由来の家きんについては、登録された施設において検査後、加工・販売することが可能であるとしている。なお、殺処分に伴う家畜衛生法(Health of Animals Act)に基づく補償額については今後決定される。併せて、AIのまん延防止のため、(1)すべての車両に対する認可された消毒薬による徹底的な洗浄、(2)訪問者に対する防護服の着用、(3)農場へ搬出入される機械設備の洗浄および消毒を行うこととしている。更にCFIAでは、AIが人に感染することはまれであるとしながらも、これまでにCFIAの職員2名がAIに感染していることから、感染した鳥に緊密に接触する場合、十分な防護対策を行う必要があるとしている。


スペラー農相、「急速なまん延を防止するためには必要な措置」

 スペラー農相は、「AIの急速なまん延の結果、この疾病を抑えるために更に積極的な対策を講ずることが必要であることは明白である。このような措置は安易に行うものではないが、家きん業界の存続のためには重要なことである」と述べた。

 なお、発表に先立ち同農相は4月2日、ブリティシュコロンビア州の規制区域を訪れるとともに、同州政府代表および業界と今後とるべき対応策について、最終的な検討を行ったとしている。その際には、今回の対策より緩い案も検討されたが、AIの拡大を最小限にするためには積極的な対策が必要との結論に至ったとしている。



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