2003年のブロイラー生産量


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 生産量は2002年を上回る ● ● ●

 米農務省(USDA)によると、2003年12月のブロイラー生産量(可食処理ベース)は、前年同月比4.6%増の119万9千トンとなった。生産量は今年に入り前年同月を下回って推移したが、6月から増加に転じ前年同月を上回って推移した。2003年の生産量は、前年比0.8%増の1,477万トンとなり、2003年当初、懸念された低調な生産量も前年を超える結果となった。 

● ● ● ひなふ化羽数も前年を上回る ● ● ●

 生産量に大きく影響するひなふ化羽数は、12月は、前年同月比2.0%増の7億6,890万羽となった。2003年1月から9カ月連続で前年同月を下回って推移したが、2003年は前年比0.1%減の90億7,054万羽となった。ブロイラーひなふ化数を対前年増減率で見てみると2003年1月はマイナス2.0%、2003年9月ではマイナス0.3%と減少率は縮小し、10月からプラスに転じた。後述の堅調な需要、収益の増加などから、ひなふ化羽数は今後もしばらくは堅調に推移することが見込まれる。

ブロイラーひなふ化羽数(対前年増減率)
資料:ERS/USDA 「Livestock,Dairy and Poultry Outlook」

● ● ● 堅調な需要を背景に純収益も増加 ● ● ●

 ブロイラー卸売価格(12都市平均丸どり価格)は、2003年1月以降前年同月を上回って推移している。主な輸出相手先であるロシアや日本への輸出量は減少しているものの、中国をはじめとするアジア向けの輸出が堅調なことや国内での牛肉、豚肉価格の高値からの代替需要が増加していることなどから、2003年の平均では、前年比を11.6%上回るポンド当たり61.9セント(キログラム当たり約146円:1ドル=107円)となった。このため、2003年における平均純収益(丸どり1ポンド当たり:可食処理ベース)は、前年比67.7%高の13.0セント(キログラム当たり31円)と依然高い数値となっている

ブロイラーの生産コストおよび純収益
資料:ERS/USDA「Dairy, Livestock and Poultry Outlook」
注1:可食処理ベース
 2:純収益は、卸売価格マイナス生産コスト(丸どり)


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