フィードロット飼養頭数増加


◇絵でみる需給動向◇


●●●主要7州のフィードロット飼養頭数は増加●●●

 米農務省(USDA)によると、3月の主要7州のフィードロットにおける飼養頭数は、2003年11月から前年の上回って推移し前年同月比4.3%増の1,097万7千頭となった。

●●●フィードロット導入、出荷頭数それぞれ減少により
                         肥育牛、肥育素牛価格は上昇
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 3月の導入頭数は、2003年12月から前年を下回り前年同月比1.8%減の138万9千頭、市場出荷頭数も2003年10月から前年を下回り同0.4%減の145万2千頭となった。

 肥育牛価格(去勢チョイス級の1,000〜1,300ポンド、ネブラスカの相対)は2002年11月から16カ月連続前年同月を上回って推移し、3月は11.1%高の100ポンド当たり86.7ドル(キログラム当たり204円、1ドル=107円)となった。

 肥育素牛価格(オクラホマシティの市場価格、去勢、600〜650ポンド)も上昇している。2003年9月以降、前年同月を上回って推移し、3月の肥育素牛価格は、前年同月比17.5%高の100ポンド当たり104ドル(キログラム当たり245円)となっている。これは、キャトルサイクルの下降期により飼養頭数の減少が8年連続となっていることから依然高水準で推移しているものと考えられる。

図1 フィ−ドロットへの導入頭数
資料:NASS/USDA「Cattle on Feed」
 注:主要7州における収容能力1,000頭以上のフィードロットへの導入頭数

 

図2 フィ−ドロットからの出荷頭数
資料:NASS/USDA「Cattle on Feed」
 注:主要7州における収容能力1,000頭以上のフィードロットへの導入頭数


●●●BSEの影響は飼養頭数と国内需要で相殺●●●

 USDAによると2004年の牛肉需給は、昨年12月に米国で確認された牛海綿状脳症(BSE)により主要な輸入国がチョイス級牛肉を中心とした米国産牛肉などの輸入停止措置が採られている。しかし、米国国内において、好景気に後押しされて依然として高い牛肉需要が維持されていること、飼養頭数の減少による供給不足から肥育牛の早期出荷により1頭当たり重量が減少していることなどから、依然として牛肉の供給が厳しく、肥育素牛価格も高値で推移するとされている。現在停止されているカナダからの生体牛の輸入再開については、政府間で協議が進められているが、このような需給状況から、今後の動向が注目されている。




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