2004年第1四半期の豚飼養動向


◇絵でみる需給動向◇


●●●総飼養頭数は3期連続の増加●●●

 米農務省(USDA)が四半期ごとに発表する豚の飼養動向調査によると、2004年第1四半期(3月1日現在)の豚の総飼養頭数は、前年同期(5,818万3千頭)に比べ、1.9%増の5,931万頭となった。2003年第3四半期から3期続けて前年同期比で増加となった。一方、前回比では(6,038万9千頭)1.2%の減少となった。

 主要5州の飼養頭数についてみると肥育豚価格が好調なことから増頭意欲が高まっているものと考えられ、飼養頭数が全米で最大のアイオワ州をはじめ、ノースカロライナ州、ミネソタ州の上位3州では前年同期比で増加となった。一方、イリノイ州では前年同期比、前回比とも減少となっている。

 区分別の飼養動向をみると、繁殖豚(雄を含む。)が、前年同期比1.7%減の591万5千頭となった。昨年3月の調査から5期連続の減少となる。肥育豚は同2.4%増の5,339万9千頭となり昨年9月の調査から3期連続の増加となった。肥育豚について体重階層別に見ると、60ポンド(約27キログラム)以上は前年同期比1.9%増、60ポンド未満は同3.1%増となった。

豚の飼養動向(2004年3月1日現在)
(単位:千頭、%)
資料:NASS/USDA「Hogs and Pigs」
注1:肥育用、繁殖用ともに雌雄の計
  2:前年比は03年3月1日現在のデータとの比較、 前回比は03年12月1日現在のデータとの比較

 

●●●1−3月のと畜頭数は前年同期を上回って推移●●●

 と畜頭数は2004年1月から3月にかけてそれぞれ、前年同月比増減ゼロの878万9千頭、2.7%増の788万6千頭、11%増の905万頭となった。と畜頭数は2001年10月以降、前年を上回って推移していたが、最近は前年からの減少率が縮小傾向となり2003年8月から前年を上回って推移している。2004年1−3月で見ると、前年同期比4.5%増の2,572万5千頭となり前年のと畜頭数を上回っている。USDAでは、2004年は牛肉の供給が引き続き厳しく、また、豚肉は輸出向けを中心とした需要が高いため、と畜頭数は増加するとしているが、米国内の豚群の再構築に時間を要しているため、カナダからの豚肉、生体豚の輸入が増加する見込みであるとしている。

と畜頭数の推移
資料:USDA「Hogs and Pigs」


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