2003年の加盟国向け支出額は778億2,540万ユーロ 欧州委員会は9月7日、2003年の予算執行 に関する報告書を公表した。 農業関係支出が支出の57% 補助金などの支出の内訳をみると、農業に関する支出(農村開発政策を含む)が443億7,810万ユーロ(約5兆9,467億円)と最も多く、加盟国に支出した総額の57%を占めた。次いで、構造政策に係る支出が284億7,400万ユーロ(約3兆8,155億円)と、両者で全体の94%を占めた。 農業関係支出の内訳 農業関係支出の内訳を補助金別にみると、直接支払いが296億9,850万ユーロ(約3兆9,796億円)と農業関係支出全体の67%を占めた。そのほかでは、輸出補助金が、37億2,960万ユーロ(約4,998億円)、在庫補助が9億2,800万ユーロ(約1,244億円)であった。 歳入はGNIに基づく加盟国の分担金が61% 一方、2003年のEU予算の財源についてみると、各加盟国がEU予算へ支出した額は、836億3,250万ユーロ(約11兆2,068億円)であった。EU予算の財源は、(1)課徴金(生乳の生産割当枠(クオータ)超過に対する課徴金、砂糖賦課金など)、(2)域外からの輸入品に対する関税、付加価値税(加盟国の付加価値税の1.0%)、(3)各加盟国のGNIなどに基づく分担金−となっている。2003年の歳入の内訳をみると、GNIに基づく加盟国の負担金が512億3,520万ユーロ(約6兆8,655億円)と全体の61%を占めた。次いで、付加価値税などに基づくものが212億6,010万ユーロ(約2兆8,489億円)、課徴金が108億5,710万ユーロ(約1兆4,549億円)であった。 ネット受取額GNI比はポルトガルがトップ 各加盟国のEU予算への支出額と受取り額の差をみると、受取額が支出額を上回った国(ネット受取国)は、ギリシャ、スペイン、アイルランド、ポルトガルの4カ国のみであった。なお、この差額のGNIに対する比率が最も大きい国はポルトガル(2.66%)であった。一方、上記以外の加盟国にあっては支出額が受取額を上回っており(ネット支出国)、差額のGNIに対する比率が最も小さい国はオランダ(▲0.43%)であった。 |
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