● ● ●生産量は前年同期比7.5%増
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ブラジルブロイラー用ひな生産者協会(APINCO)によると、2004年1〜6月のひなふ化羽数は、前年同期比10.2%増の20億7,360万羽となった。州別に見ると南部地方のパラナ州が全体の20.9%を占め、サンタカタリーナ州、南東部地方のサンパウロ州が続いており、これら3州で全体の6割を占めている。
一方、ブラジル開発商工省貿易局(SECEX)によると、2004年上半期の鶏肉輸出量(骨付きベース)は前年同期比21.7%増の111万トンとなった。輸出額は平均輸出価格の上昇により、同58.3%増の11億7,500ドル(1,328億円:1ドル=113円)であった。平均輸出価格は1トン当たり1,058ドル(11万9,554円)と前年同期の同813ドル(91,869円)に比べ30.1%高となっている。主要な輸出先を見ると、丸どり主体のサウジアラビアが前年同期比13.4%増の15万6,723トン、輸出額は同37.2%増の1億5,302万ドル(172億9,126千万円)、平均輸出価格は同20.9%増の976ドル(11万288円)、パーツ主体の日本が同79.8%増の14万8,189トン、輸出額は同189.3%増の2億3,532ドル(265億9,116万円)、平均輸出価格は同60.9%増の1,588ドル(17万9,444円)となった。日本は、鳥インフルエンザの発生によりブラジルと競合するタイ、中国、米国からの輸入を停止したため、ブラジルからの供給が大幅に増加しており、上半期までに前年の年間輸出量の8割に達している。また、前年輸出相手国第2位の市場であったロシアは輸入割当制度の実施から前年同期比31.8%減の8万7,161トンとなった。なお、サウジアラビア向け輸出は、好調さが続いているが、国内生産の増加により、生産者団体がブラジル産鶏肉をダンピング輸出として、同国政府に調査を要請しているとの報道もあり、今後の動向が注目される。
ブラジル鶏肉輸出業者協会(ABEF)では、7月には上半期の輸出量は年初の予想を大きく上回ったものの、下半期は鳥インフルエンザ問題が沈静化し輸出の伸びは鈍化すると見通しており、年間の輸出量については前年の192万トンから5〜7%増、輸出額を同18億ドル(2034億円)から10〜15%増という年初当初の見込みを維持していたが、最近の報道では230万トン、25億ドルとさらに増加する可能性があるとしている。 |
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