記録的な04/05年度の飼料穀物生産


◇絵でみる需給動向◇

●●●米国の飼料穀物生産は記録的●●●

 米国農務省(USDA)が公表した2004/05年度の穀物生産予測によると、米国の飼料穀物生産量は、前年度から2,200万トン上回り、史上最高を記録した1994/95年度を1,400万トン上回り2億9,700万トンとなっている。トウモロコシ生産量は前年度より2,200万ブッシェル増加し109億ブッシェルとなり、飼料仕向け量は、前年度比6%増の3億2,700万トンで史上最高となると予測されている。

 USDAの調査によるとトウモロコシ生産の増加は前年度を2億8,800万ブッシェル上回る109億ブッシェルとなる記録的な豊作としている。これは、単位面積当たり収穫量が前年度比4.7%増(1エーカー当たり148.9ブッシェル)と前年実績を上回ると見込まれているためである。

●●●米国内消費量が増加●●●

 米国におけるトウモロコシ需要量は、食料・種子・工業用原料(FSI)を中心に一貫して増加傾向にあり、特にガソリンへの添加が義務付けられている酸素添加物(メチル第3級ブチルエーテル(MTBE)およびエタノール)のうち、MTBEの使用が2003年末に禁止されたことに伴う需要増および最近のガソリン価格の高騰によりエタノールの需要が伸びており、2004/05年度は前年度から4,200ブッシェル増加し107億ブッシェルとなると見込まれている。

●●●世界の生産も記録的●●●

 USDAによると2004/05年度の世界の飼料穀物生産量は、主要な生産地域で良好な育成条件が整い収穫量が増加し記録的な9億5,600万トンと見込まれている。また、過去6年間で最も高い3億400万ヘクタールの作付面積とヘクタール当たり3.14トンの史上最高の収穫量が予想されている。

 国別に見ると、中国、ハンガリー、ルーマニアでのトウモロコシ生産量の増加、カナダ、ウクライナでの良好な育成条件による大麦の単位面積当たり収穫量の増加が見込まれている。

 また、8月の予測では2004/05年度の世界の飼料穀物消費量は、9億5,700万トン、世界の飼料穀物在量は1,100万トン増加するとされた。


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