2004年上半期の豚肉輸出入


◇絵でみる需給動向◇


●●●2004年上半期の輸出量は前年同期比21.7%の増加

 米国農務省(USDA)によると、2004年上半期(1〜6月)の豚肉輸出量(枝肉重量ベース。内臓を除く)は、前年同期比21.7%増の28万5千トンとなった。

 国別にみると、最大の輸出市場となっている日本向けは、前年同期比4.6%増の14万8千トンとなった。また、メキシコ向けは同83.3%増の5万1千トンとなった。カナダ向けは同39.2%増の2万8千トンとなった。一方、韓国向けは同43.9%減の1万5千トンと大幅に減少した。

 また、輸出価格で見ると2004年の全体平均が前年比1.1%高のトン当たり2,436ドル(キログラム当たり270円1ドル=111円)となっており、国別には、日本向けが前年同期比4.6%高の3,161ドル(同351円)、カナダ向けが39.2%高の2,925ドル(同325円)、メキシコ向けが83.3%高の1,716ドル(同190円)といずれも需要を反映して増加している。

図1 豚肉の輸出価格の推移
資料:FAS/USDA「Pork Exports」
注1:輸出額を輸出量(製品重量ベース)で除したもの
 2:2004年は1〜6月の平均

図2 豚肉国別輸出数量
資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」
 注:枝肉重量ベース


●●●輸入は前年同期比9.7%の減少●●●

 2004年上半期(1〜6月)の豚肉輸入量は、前年同期比9.7%減の24万4千トンとなった。国別に見ると、全輸入量の79%を占めるカナダは前年比9.5%減の19万4千トンとなった。

 また、カナダからの生体豚の輸入頭数は、前年同期比33.1%増の423万3千頭となり史上最高を記録した。

図3 豚輸入量
資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」
 注:枝肉重量

●●●2004年の輸出は増加の見込み●●●

 USDAは、2004年の輸出見通しについて、主要な輸出相手国である日本において牛海綿状脳症(BSE)や鳥インフルエンザの影響により牛肉や鶏肉の輸入が減少しその代替えとして豚肉の輸入が増加するとしている。ただし8月1日に発動された関税の緊急措置に伴い需要は後退する可能性が見込まれるとしている。


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