● ● ● 素ひな輸入量は大きく減少 ● ● ●
素ひなの輸入状況をみると、月によって輸入量は大きく増減しているが、1〜11月の合計輸入量は、前年同期に比べて30%減少している。これは鳥インフルエンザにより冷凍鶏肉の輸出が不振となり、ブロイラー生産の基となるひな生産にブレーキがかかったことなどによる。
● ● ● ひな価格は変動 ● ● ●
2004年1〜11月のひなふ化羽数は、前年同期に比べて35%減少し6億2,100万羽となった。同期のひな価格は1羽当たり7.5バーツ(約20円:1バーツ=2.7円)から9.8バーツ(約26円)の間で推移した。
このような中、ブロイラー生産は、2004年2月から前年同月を下回る水準で推移している。
ひなのふ化羽数と価格の推移
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資料:タイ農業協同組合省農業経済局 |
● ● ● 農家販売価格は低下傾向 ● ● ●
一方、農家販売価格は低下傾向で推移している。直近のピークの2004年9月以降低下が続き、11月には22.9バーツ(約62円)となり、鳥インフルエンザ確認直後の2004年2月の価格水準21.6バーツ(約58円)近くまで落ち込んだ。
農家販売価格の推移
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資料:タイ農業協同組合省農業経済局 |
● ● ● 直近生産費は横ばいで推移 ● ● ●
また、ブロイラー生産費は、飼料費やひな価格が上昇するなどにより5月にピークを迎えたが、その後飼料費やひな価格などが低下し8月まで低下傾向で推移した。9月にはひな価格が上昇し、その後11月まで、各経費が若干増減するものの、ほぼ横ばい傾向で推移している。
以上の結果、農家収益は、減少傾向で推移している。
ブロイラー生産費の動向
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資料:タイ農業協同組合省農業経済局 |
このように、生産量が減少傾向で推移する一方で、農家販売価格は低下傾向で推移している。この背景には鳥インフルエンザ発生に伴う輸入国の輸入停止措置により輸出先を失った大量の冷凍鶏肉在庫の存在があると言われており、2004年11月初旬には、これら在庫の政府買上げ案が議論されている。
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