豚肉生産動向 米国農務省/海外農業局(USDA/FAS)が発表した台湾の2005年のセミアニュアルレポートによると、散発的に発生している慢性消耗性疾病である豚サーコウイルス(PCV)の影響により15〜30キログラム代の育成豚の死亡率が高くなっており台湾の2005年の豚肉生産量に影響を与えるものとみている。飼養頭数における2004年11月現在の調査は2003年11月、2004年5月の調査結果とほぼ同数の681万9千頭となっているため2005年の豚肉生産量もほぼ前年同数の89万5千トンとなる見込みである。
これに加え2004年の豚肉の価格は、PCVの発生による豚群の拡大や2005年からの豚ばら肉と内臓肉の関税割当制度(TRQ)の自由化の危惧などから高騰した。台湾政府は世界貿易機関(WTO)に基づき、2005年1月からTRQの撤廃に伴い特別セーフガード(SSG)を導入している。2004年の豚肉の市場平均価格は前年比11.6%高、前々年比36.3%高の100キログラム当たり5,912台湾ドル(約20,101円、1台湾ドル=3.4円)と高騰を続けている。
豚肉輸入は増加 2004年の豚肉輸入数量は前年比22%増の製品重量ベース39,981トン(枝肉ベース57,000トン)となり米国とカナダからの輸入がそれぞれ19,787トン、18,209トンで輸入数量の95%を占めている。予測では2005年は国内の価格高から国産に比べ安価な輸入品の需要が強く前年比11%増の枝肉重量ベースで68,000トンに達すると予測している。 |
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