● ● ● フィードロット飼養頭数は0.1%増 ● ● ●
米国農務省(USDA)によれば、2005年9月の全米フィードロット飼養頭数は、前年同月比で0.1%増の1,000万頭となった。フィードロットにおける飼養頭数は2004年以降増加傾向にあり、前々年の同月と比較すると、1.6%増となる。また、2005年9月の主要7州における導入頭数および市場出荷頭数を見ると、それぞれ前年同月比3.6%増の202万7千頭、同6.7%増の158万5千頭とともに前年を上回ったが、前々年同月比で比較するそれぞれ3.1%、9.2%の減少となっている。前年と比べて、市場出荷頭数が増加したことから、9月のと畜頭数は277万8千頭と前年同月から1.5%増加した。
図1 フィードロット飼養頭数とと畜頭数の推移
資料:USDA
● ● ● 値上がりが続く肥育素牛価格 ● ● ●
高水準で推移する肥育素牛価格を背景に、繁殖経営体の経営環境は好調さが持続している。USDAによれば、2005年10月の肥育素牛価格は前年同月比1.5%高の100ポンド当たり116.9ドル(100キログラム当たり約3万円:1ドル=117円)と、2003年5月以降値上がりが続いている。USDAによると、同様に高い水準で推移する肥育牛価格に加え、飼料穀物の生産が好調で穀物価格の下落が続いていることから、肥育素牛の需要が高まり、価格は堅調に推移しているとしている。しかし一方で、肥育素牛価格の上昇を受けて、肥育経営は厳しい状況が続いている。
図2 肥育素牛価格と肥育牛価格の推移
資料:USDA
● ● ● 飼料生産が好調 ● ● ●
米国の飼料生産は、ほとんどの地域で降雨に恵まれ、穀物、粗飼料とも良好となることが見込まれている。USDAによれば、10月の粗飼料の生産はアルファルファおよびその他の粗飼料の生産予測は、8月予測からそれぞれ3%、1%上方修正された。一方で、粗飼料の在庫量は前年より低い水準にあり、飼料価格は上昇している。9月の粗飼料全体の平均価格は前年比7.6ドル高のトン当たり99ドル(約1万2千円)、アルファルファ価格は同9.5ドル高のトン当たり107ドル(約1万3千円)となっている。USDAによると、牛飼養頭数が依然として下降サイクルにあることから、冬に向けて、粗飼料の在庫量は適正水準であるとしている。
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