第3四半期のブロイラー生産・価格動向


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 第3四半期のブロイラー生産量は前年同期比3.2%増 ● ● ●

 米国農務省(USDA)によると、第3四半期のブロイラー生産量は、前年同期を3.2%上回る406万1千トンと、2004年第1四半期以降、7四半期連続の増加となった。増加の要因としてUSDAは、2005年8月のと畜稼動日が前年と比べて1日多かったことを挙げている。一般的に、と畜稼動日が1日多いとと畜頭数は月当たり5%増加するが、2005年8月は前年同月比2.9%増の7億9,288万頭となった。

 また、2005年8月までのひなふ化羽数の動向は、2003年10月以降23カ月連続で前年同月を上回っており、増加傾向が続いている。

 

● ● ● もも肉卸売価格が引き続き好調 ● ● ●

 卸売価格は、好調なロシア向け輸出などを背景に、もも肉価格の値上がり傾向が続いている。USDAによれば、2005年9月の卸売価格は、丸どりが前年同月比4.8%高のポンド当たり73.5セント(キログラム当たり約190円:1ドル=117円)、むね肉(ボンレス)が同4.1%安のポンド当たり140.6セント(同約363円)であるのに対して、もも肉(ホール)は同55.8%高のポンド当たり63.8セント(同約165円)と過去最高値を記録した。年度後半にかけて、好調な輸出が維持されるとすれば、もも肉価格はさらに高値の記録を更新するものと見られる。

もも肉(ホール)卸売価格の推移

資料:USDA

● ● ● 第4四半期生産予測を下方修正 ● ● ●

 USDAは、2005年第4四半期のブロイラー生産予測を前月予測の399万2千トンから2万2千トン減の396万9千トン(前年同期比2.5%増)と下方修正を行った。USDAによれば、その理由として、第3四半期のひなえ付け羽数が前年同期を0.5%下回ったこと、や生体重量が伸び悩んでいることを挙げている。一方、9月の人工ふ化器導入数は、前年同月比2.5%増となったことから、第4四半期後半における処理羽数は増加するものと見込んでいる。

 ブロイラー生産量は依然前年の水準を上回って推移しており、今後も緩やかな増加が続くものと見込まれる。

2005年ブロイラー予測


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