● ● ● EUの脱脂粉乳価格は堅調 ● ● ● ドイツ市場価格情報センター(ZMP)の予測によると、2004年の脱脂粉乳需要は堅調に推移するとされる。脱脂粉乳の域内価格は2004年7月の介入価格の引き下げ以降、介入価格を上回って推移している。この要因は、市場供給量が減少していることが挙げられる。EU-15の2004年の7カ月間の脱脂粉乳生産量累計は56万トンとされ、前年同期より16万6千トン減少した。また、EU-25の2004年合計では前年を20〜25万トン下回るものと予測している。 ● ● ● 脱脂粉乳の輸出が好調 ● ● ● 同時に2004年のEU域外向けの輸出は活発に行われ、2004年の8カ月間でEU-15で17万2千トンが域外向けとなっている。2003年の同期と比較すると1万7千トン増加している。また、新規加盟国10カ国(NMS)からの域外向け輸出は合計で4万1千トンと前年同期に比べ2万8千トンの減少となっている。2004年のEU-25合計の域外向け輸出量は29万トンに達すると見込まれている。 ● ● ● 脱脂粉乳の消費量は前年同 ● ● ● 2004年のEU-15の消費量は2003年とほぼ同じになると見込まれている。一方、脱脂粉乳の生産量は減少し、その不足を在庫で賄うとみられている。2004年6月は、アイルランド、スカンジナビア半島諸国、イギリスで脱脂粉乳の介入買い上げが開始されたが、介入在庫の売り渡しも開始された。 ● ● ● 脱脂粉乳の価格は上昇 ● ● ● 欧州委員会は引き下げられた介入価格による最低売り渡し価格を決定した。しかしながら、大量の介入在庫にもかかわらず域内価格はいまだに介入価格を割り込んでいない。例年の生産状況に変化がなければ、2004年の年末にかけて介入在庫の減少に拍車がかかりその後、域内価格は上昇基調となると見込んでいる。
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