2004年第4四半期の豚飼養動向


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 総飼養頭数はほぼ前年並みの6,050万頭 ● ● ●

 米国農務省(USDA)が四半期ごとに公表する豚飼養動向調査によると、2004年第4四半期(12月1日現在)の豚総飼養頭数は、前年同期(6,044万4千頭)に比べて0.1%増の6,050万1千頭となった。また、1999年以降の調査で最多となった前回9月時点(6,137万9千頭)に比べると1.4%減となったものの、2003年第3四半期以降の調査ではほぼ毎回6千万頭台を上回るなど、近年高値で推移する肥育豚価格を背景に肉豚生産は高水準で推移している。

 飼養区分別にみると、繁殖豚(雄を含む。)は前年同期(600万9千頭)に比べて0.7%減の596万9千頭、肥育豚は同(5,443万4千頭)0.2%増の5,453万1千頭とそれぞれ前年並みとなった。USDAによると、今後2005年5月までの期間において、繁殖用めす豚頭数がわずかながら増加すると見込んでいる。また、肥育豚を体重階層別にみると、60ポンド(約27キログラム)以上では同0.7%増の3,489万6千頭、60ポンド未満の子豚は同0.7%減の1,963万6千頭となった。なお、2004年1〜11月における繁殖用めす豚1頭当たりの平均産子数は8.98頭/回であったとしている。

 飼養頭数を州別にみると、飼養頭数が全米で最大のアイオワ州では前年同期に比べて1.3%増の1,610万頭、また、ミネソタ、イリノイ、インディアナ州ではそれぞれほぼ前年並みとなった。一方、アイオワ州に次ぐ生産地域であるノースカロライナ州では同2.0%減、前回9月時点に比べて4.9%減と減少に転じた。なお、これら上位5州で全米全体における飼養頭数の約65%を占めている。

● ● ● 第4四半期のと畜頭数は前年同期比3.5%増 ● ● ●

 2004年10〜12月における豚と畜頭数は、それぞれ前年同月と比べて6.1%減の897万頭、4.5%増の896万4千頭、4.3%増の938万7千頭で、第4四半期全体では前年同期比0.7%増となった。また、2004年ではほとんどの月で前年を上回り、2004年通年では前年に比べて3.1%増の1億349万頭と、国内外の豚肉需要の高まりを背景にと畜頭数は2002年以降増加傾向で推移している。

豚と畜頭数の推移
資料:USDA/NASS「Hogs and Pigs」

豚の飼養動向(2004年12月1日現在)
(単位:千頭、%)
資料:USDA/NASS「Hogs and Pigs」
注1:肥育用、繁殖用ともに雌雄の計
 2:前年比は03年12月1日現在のデータとの比較、前回比は04年9月1日現在のデータとの比較

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