全国農相会議、農業貿易、干ばつ対策などを検討  ● 豪 州


FTA交渉結果を評価、さらなる拡大を期待

 連邦政府と豪州各州(準州を含む)政府の第一次産業大臣による「第一次産業大臣会議」が12月初旬、メルボルンで開催された。7回目となる今回の会議では、(1)農業貿易に関するFTA交渉の結果や今後の取り組み、(2)干ばつ対策、(3)酪農乳業の状況、(4)BSE対策、(5)緊急家畜疾病対策―などを中心に論議が交わされた。主な議題と概略は次のとおり。

○農業貿易問題

 2005年1月から発効する米国およびタイとのFTA(自由貿易協定)の交渉成果について、農産物輸出の拡大につながると各州政府から歓迎の意向が示され、早急に、これら市場に向けての輸出態勢確立の必要性を確認した。また、農産物の輸出拡大を図るため、現在進めている中国やASEAN諸国とのFTA交渉を、より積極的に推進することで意見が一致した。WTO交渉については、砂糖分野でブラジル、タイとの連携によりEUの砂糖政策に対し一定の風穴を開けられたことを評価した。

○干ばつ対策

 2002/03年度の干ばつ被害に対する生産者などへの救援策について、当初、財政負担や例外的環境(EC)認定地域の評価認識の違いなどから、連邦政府と州政府との間で意見の相違が見られたが、これら問題を踏まえ常設委員会が設置され、新たな干ばつ対策の策定について検討がなされた。本会議ではその後の経過が報告され、全国生産監視システム(NPMS)によるEC認定の円滑化について、各州は一定の評価を示すとともに、引き続き、NPMSによりEC認定を行うことで合意した。

○酪農乳業の状況

 豪州農業資源経済局(ABARE)により各州の酪農産業について現状分析結果の報告がなされ、干ばつによる大きなダメージを受けた中で、低い国内乳価、豪ドル高による輸出への影響、また、飼料用穀物価格の上昇などの問題点が示された。

○BSE対策

 BSE問題は、さまざまな面から豪州に影響を及ぼすことが再度報告され、反すう動物由来の飼料給与の禁止など現在のBSE対策を確認するとともに、飼料給与禁止の継続や新規BSE発生国からの輸入牛の隔離対策を含め、引き続きBSE対策の強化を図ることで合意した。

○緊急家畜疾病対策

 口蹄疫など緊急対処を要する家畜の疾病発生に関する予防や準備のための対策として、州政府の管理責任、権限の調整などを盛り込んだ、緊急家畜疾病(EAD)事業計画の最終版が報告された。会議では、EAD事業計画の具体的な実施を管理、監督するため、豪州動物衛生協議会(AHA)へ権限を移すべきとの意見で一致した。

○その他

 採卵鶏に関する動物福祉の見直しについては、2008年までに業界が飼育環境の改善を図ることで再確認した。また、緊急動物疾病や検疫などについて、迅速な対応を図るため官民一体となった協力体制を確立することで合意した。なお、次回の会議では、2005年2月をめどに進めている第一次産業への効果的投資についての調査報告を主要な検討課題の一つにするとした。


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