米国、カナダからの生体牛などの最終輸入規則を公表


USDAはカナダからの生体牛などの最終輸入規則を公表

 米国農務省動植物検査局(USDA/APHIS)は2004年12月29日、カナダをBSEの最小リスク地域と認定し、同国から30カ月齢未満でと畜されることが確実な生体牛や月齢を問わず牛肉の輸入を認めることを柱とする検疫措置の最終規則を公表した。同規則は2005年1月4日の官報に掲載され、3月7日より発効する。

現時点では最小リスク国としてカナダのみを認定

 APHISは、カナダをBSEの最小リスク国として認定する際に考慮した事項として以下を挙げており、今後輸出国より申請があれば順次評価を行うとしている。

・ 特定危険部位(SRM)の食品としての使用が禁止されていること

・ 1990年以来、BSEが当該国の土着の牛から発生または発生する恐れのある国からの適切な輸入制限が行われていること

・ サーベイランスの水準が国際獣疫事務局(OIE)の定める国際基準を上回ること

・ 1997年以来、反すう動物に対する反すう動物由来の飼料規制が行われていること

・ 必要に応じ、疫学的調査、リスクアセスメント、リスク低減措置が講じられていること

牛肉については月齢制限を廃止する一方で生体牛は30カ月齢未満に限定

 30カ月齢未満でと畜されることが確実である生体牛の条件付き輸入を認める。生体牛は米国に入国する前にBSE最小リスク国由来であることを示す焼き印が押される。また、誕生牛群までトレースバックを可能とする耳標により個体識別がなされる。衛生証明書には、個体識別、出生地、目的地、責任者、月齢などの情報も記載される。牛は封印されたコンテナにより輸送され、このコンテナ内の牛は特定の一つのフィードロットまたはと畜場以外には移動させることが出来ない。肥育素牛については、一群として他の牛とは隔離して管理がなされ、あらかじめ承認されたと畜場にてと畜される。なお、と畜時には食品安全検査局(FSIS)の定める規則によりSRMが除去される。

 これまで30カ月齢以上由来のものは輸入禁止としていた牛肉については、月齢による制限はSRMの範囲を変更するものでしかないとして、月齢制限を解除する。また、レバー、タン、ゼラチン、牛脂(タロウ)などの輸入を認める。

 なお、12カ月齢未満でと畜されることが確実である羊、ヤギの生体についても条件付きで輸入を認める。

AMIは生体の月齢による制限の解除を求めて訴訟

 アメリカ食肉協会(AMI)は12月30日、USDAが公表した規則は科学的根拠を欠くものであり、カナダは既に飼料規制などの措置を講じているとして、すべての月齢の生体牛の輸入を認めることを求め、米国地方裁判所に訴訟を起こした。

 なお、全国肉牛生産者・牛肉協会(NCBA)は、カナダからの生体牛などの輸入規則は、完全かつ制限のない貿易による利益の享受ための過程における一つの前進として評価するとしている。

◎カナダで新たなBSE陽性牛を確認

 カナダ食品検査庁(CFIA)は12月30日、10歳の乳牛のBSE疑陽性がスクリーニング検査において12月29日に確認されたと公表した。当該牛のサンプルはウィニペグの施設で確定診断が行われ、1月2日にBSE陽性であるとの確定診断がなされたと公表された。その後CFIAは、陽性牛は1996年生まれのカナダ産の乳用雌牛であるとし、当該牛と同時期に農場で誕生した牛ならびに当該牛の息牛・娘牛の追跡およびBSE検査を実施中であるとしている。

 また、USDA/APHISのディヘイブン局長は1月3日、今回のカナダでの新たなBSE感染牛の確認は先に公表された輸入規則には影響しないとの考えを示した。


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