● ● ● 2004年1〜9月の輸出量は前年同期比23.7%増 ● ● ●
米国農務省(USDA)によると、2004年1〜9月の豚肉輸出量(枝肉重量ベース)は、前年同期比23.7%増の70万5千トンとなった。
国別に見ると、最大の輸出市場となっている日本向けは、前年同期比9.1%増の30万9千トンとなった。また、韓国向けは総輸出量に占める割合は2.9%に過ぎないが、同71.8%増の2万トンと大幅に増加した。
また、メキシコは同国の景気の回復と米国からの牛肉輸出価格が高騰しているため、牛肉より輸出価格が安価な豚肉に引き合いが強まっているとされ同65.4%増の7万3千トンとなった。カナダ向けは、カナダ国内の豚肉需要が高まり65.4%増の7万5千トンとなった。
図1 豚肉国別輸出数量
|
|
資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」
注:枝肉重量ベース |
● ● ● 2004年1〜9月の対日輸出量は前年同期比9.1%増 ● ● ●
USDAは今年当初の予測でBSEの発生に伴い牛肉の輸入停止措置を採る輸入国は牛肉に代えて豚肉の需要が高くなるとしていた。2004年1〜9月をみるとその予測どおり豚肉の輸出量は増加している。
一方、日本で8月1日から4カ年連続で関税の緊急措置(SG)が発動されたが、輸入量は発動前の1〜7月では前年のSGが解除(3月末まで適用)された4月に向けて輸出のピークを迎えている。また、今年の発動が行われた8月から大きく減少している。1月当たりの輸入量で見ると4月の輸入量は3万9千トン、8月は2万8千トンとその差は約1万トンとなる。
図2 対日輸出量の推移
|
|
資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」 |
● ● ● 2004年1〜9月の輸入量は6.6%減 ● ● ●
一方、1〜9月の輸入量は前年同期比6.6%減の37万7千トンとなった。主な輸入国別に見ると、全輸入量の8割を占めるカナダが7.6%減の30万3千トンとなった。カナダは米国からダンピングと指摘されている米国への生体豚の輸出頭数が大きく増加している一方、豚肉や豚肉製品の輸入は減少した。また、輸入量の1割を占めるデンマークは同3.1%減の4万5千トンとなった。
図3 豚肉国別輸入量
|
|
資料:USDA「Livestock, Dairy and Poultry Outlook」
注:枝肉重量ベース |
|