アジア向け輸出に特化する豚肉パッカーの一例(チリ)



ひとくちMemo

 近年、日本向けの輸出が大幅に増加しているチリ産豚肉。海、山脈、砂漠に囲まれた衛生面で恵まれた立地条件の中、一部大手企業のインテグレーション化、規模拡大を背景に毎年増加を続けている。特に今回紹介するFAMISA社(正式名称は「Faenadora El Miraglo S.A.」)は、2003年9月より輸出向けの生産を開始し、その8割以上が日本向けとなっている。
 詳細は本誌特別レポート「対日輸出が急増するチリの豚肉産業」を参照。

 

 1日当たりのと畜頭数は900〜1,000頭。出荷時の生体重量は115〜118キログラム。と畜される肉豚の3割が自社農場生産、7割が外部の生産者から購入している。
 チリでは湯はぎが一般的だが、このパッカーでは日本と同様の皮はぎ方式を取り入れている。対日輸出への意識は高く、工場内の機械、器具などは日本の需要者の要望を参考に設置し、カッティング技術習得のため、担当者を日本へ研修に出すなどしている。
余分な脂肪を除去した後、整形される。
部分肉加工処理部門。広さに十分な余裕があり、ライン増設の予定もある。
生産の8割以上が日本向け、その他、韓国、中国などアジア向け輸出に特化している。
国内向けについては、日本向けのカッティングを受け入れる顧客のみでわずかとのこと。
 日本向けのパッケージ。「チリポーク」のみ日本語表示でその他の事項はスペイン語で記載されている。


ブエノスアイレス駐在員事務所 横打友恵、犬塚明伸 



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