● ● ● 2004年12月以降、減少に転じる ● ● ●
タイ大蔵省発表の統計資料によると、鳥インフルエンザ発生確認後の2004年2月に約7千トンにまで下降した鶏肉調製品の輸出量は、大手生産各社からの加熱加工品に限定した輸出許可の動きが日本など大手輸入国で進んだことなどに伴い、その後順調に輸出を拡大し、同年11月には過去最高である前年同月比6.9%増の2万トンを記録した。しかし、その後減少に転じ、2005年1月は1万7千トンとなった。
鶏肉調製品の輸出は仕様ごとに加工度合いや単価が異なるなど冷凍鶏肉と単純には比較できないが、輸出量で見た場合、ピーク時には一月当たり3万6千トンに達していた冷凍鶏肉に比べて、同時期の調製品輸出量は月1万トン前後で推移していた。鳥インフルエンザ発生後特定工場への輸出承認が進んだことがきっかけとなって輸出が急増し、2004年11月には史上最大の2万トンにまで増加した後、2005年1月現在までは下降して推移している。輸出価額で見ると2004年には調製品の輸出総額は208億バーツ(562億円:1バーツ=2.7円)を超えており、冷凍鶏肉の輸出総額が過去最大であった2003年の総額248億バーツ(670億円)に迫る勢いにある。
鶏肉輸出額の動向
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資料:タイ大蔵省
注:FOB価格 |
● ● ● 生産費の内訳と最近の推移 ● ● ●
農業協同組合省農業経済局発表による過去2年間の生産費の推移を見ると、2004年上半期の国際飼料原料価格の高騰に伴い、同年5月の飼料費が上昇し生産費は1羽当たり54バーツ(146円)まで増加したが、その後の国際飼料原料相場の下落に伴い50〜51バーツ(135〜138円)で安定的に推移している。
わずかながら変動の見られるひな価格は生産者による生産調整の影響を受けて随時変動していると考えられる。
ブロイラー生産費動向
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資料:タイ農業協同組合省農業経済局 |
ひなのふ化羽数と価格の推移
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資料:タイ農業協同組合省農業経済局 |
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