北米、牛肉の統一的な輸入基準の確立に合意 カナダ政府は3月29日、米国・カナダ・メキシコの3カ国がメキシコシティーで会合を開き、BSEに対応した統一的な北米輸入基準を確立することに合意したと発表した。この基準は、国際獣疫事務局(OIE)の現時点でのガイドラインおよび家畜衛生基準の改正案を反映するものになるとしている。
カナダ食品検査局(CFIA)は3月29日、米国でBSE感染牛が確認された2003年12月以降停止されていた米国からの生体牛などの輸入解禁について発表した。カナダ政府では、今回の発表は前述の北米3カ国による統一的な輸入基準確立の合意に基づき実施するものであるとしている。輸入解禁に係る新たな規則では、牛の特定危険部位(SRM)を除去した後に製造加工されたすべての月齢を対象とする食肉製品、30カ月齢未満の肥育牛、12カ月齢未満の肥育またはと畜場へ直行するヤギおよび羊、精液採取のための種雄牛、12カ月齢未満のヤギまたは羊からの骨付き肉などとなっている。なお、反すう動物由来の家畜飼料原料およびこれら原料が含まれる家畜飼料、反すう動物由来の肥料原料およびこれら原料が含まれる肥料、牛のSRMおよびこれらが含まれるあらゆる原料の輸入は今後も停止されるとし、これはOIEガイドラインに基づいたものであるとしている。
ジョハンズ米国農務長官は3月28日、日本の食品安全委員会プリオン専門調査会のBSE検査基準見直しへの答申案に対し、「これは、前向きな一歩であり正しい決定ではあるが、その動きはあまりにも遅い。今後、この動きが加速するよう働きかける」と述べた。他方、米国上下議院での経済制裁措置決議案提出の動きについて、制裁措置を行うよりも交渉と議論を尽くす方が優れた解決策であるとの見解を示した。 |
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