● ● ● 豪州農業資源経済局、四半期ごとの需給予測を公表 ● ● ● 豪州農業資源経済局(ABARE)は6月、四半期ごとの農産品需給予測を公表した。それによると、2006/07年度の生乳生産量は、前年度比で3.7%増の1,040万キロリットルと前年度水準をやや上回ると見込んでいる。この理由としてABAREは、乳製品の国際価格が、2006年に入ってから軟化傾向にあるものの、依然として高水準で推移していることから、酪農家などの生産意欲を刺激し続けていることを挙げている。また、乳用牛飼養頭数はわずかな増加となるが、一頭当たりの乳量の増加が望めることも要因としている。なお、豪州の生乳生産量の約半分は、乳製品などとして輸出に仕向けられている。 乳用牛飼養頭数、生乳生産量、乳量の推移
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資料:ABARE |
ABAREによれば、2006/07年度の乳製品国際価格(トン当たり)は、下落に転じるとみており、バターが前年度比13.2%安の1,738米ドル(20万2千円:1米ドル=116円)と最も下げ幅が大きく、次いで脱脂粉乳が同10.2%安の1,951米ドル(22万6千円)、チーズが同6.8%安の2,599米ドル(30万1千円)と予測している。国際価格下落の要因としては、この2年間、記録的な高値であることを背景に、乳製品主要輸出国である豪州、NZおよびアルゼンチンなどで輸出量を増加させていることを挙げている。特にEUがバター介入価格と在庫水準を引き下げたこと、また、ロシアの輸入需要が緩和傾向にあることが影響するとみており、品目別では、バターについて大幅な需給緩和を見込んでいる。
主要乳製品国際価格の推移
資料:ABARE 注:輸出価格はFOB価格ベース |
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