養豚経営の収益黒字で、飼養頭数は増加傾向


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 2006年第2四半期の飼養頭数は前年同期比0.3%増の6,092万頭 ● ● ●

 米国農務省(USDA)は四半期ごとの豚飼養動向調査を発表した。これによると、2006年第2四半期の豚総飼養頭数(6月1日時点)は、前年同期比0.3%増の6,092万7千頭となった。飼養区分別に見ると、繁殖豚(雄を含む)は同1.4%増の606万頭、肥育豚が同0.2%増の5,486万7千頭と小幅な増加となっている。

  主要生産5州の飼養頭数についてみると、飼養頭数が全米で最大のアイオワ州が前年同期比0.6%増の1,630万頭、ミネソタ州は同1.5%増の670万頭、イリノイ州は同1.2%増の415万頭と軒並み増加した。一方で、ノースカロライナ州は肥育豚の減少が影響し、同3.0%減の960万頭となった。

  USDAの推計によると、養豚経営の収益(北部中央地域における一貫経営の収益)が黒字で推移していることが、生産者の増頭意欲につながったとされる。なお、養豚経営の収益は2004年2月以降連続して黒字を維持している。

豚の飼養動向(2006年6月1日現在)

資料:NASS/USDA「Quarterly Hogs adn Pigs」
注1:肥育用、繁殖用とも雌雄の計
注2:前年比は05年6月1日現在のデータとの比較
   前回比は06年3月1日現在のデータとの比較


● ● ● 好調な肉豚生産 ● ● ●

 USDAによると、2006年6〜8月の分娩頭数(見込)は前年同期並みの292万2千頭、2006年9〜11月の分娩頭数(見込)は同0.8%増の292万4千頭と緩やかに増加することが見込まれている。このように、2006年の飼養頭数および分娩頭数はともに増加傾向にあることから、今後も好調な肉豚生産が予測されている。

分娩頭数の推移

資料:NASS/USDA「Quarterly Hogs adn Pigs」
注1:2006年6月以降は分娩予定頭数
注2:12月は前年の12月


● ● ● 生産量も堅調に推移 ● ● ●

 USDAの生産見通しによると、2006年上半期の豚肉生産量は、前年同期比2.3%増の471万6千トンで増加となっている。また、2006年全体の生産量も、国内外の豚肉需要増を反映して、前年比2.8%増の964万8千トンが見込まれている。


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