● ● ● 世界第6位となる穀物輸出量 ● ● ●米国農務省(USDA)の発表によると、ウクライナの2005/06年度の穀物輸出量は在庫増に加え豊作であったことから記録的な数量である1千2百万トンに達し世界第6位の輸出量に、また、世界の貿易量の四分の一を占める大麦輸出量は、再び世界第2位の輸出量になるものと見込まれている。このような状況の中、港湾施設や輸送基盤の機能向上、拡張が図られており、穀物の輸送能力はここ数年間で急激に向上している(図1)。 図1 穀物輸出量の推移 ● ● ● トウモロコシの生産量は減少するが、単収は記録的に増加 ● ● ● 2004/05年度のトウモロコシ生産量は、880万トンとなり40年ぶりの生産増である一方、多湿な天候から品質低下を招き、価格は前年比で約35%下落となる。このため、2005年の収穫面積は、2004年の230万ヘクタールから165万ヘクタールと約3割減少した(ただし、89/90年度以降で3番目の面積)とのことである。 図2 トウモロコシ収穫面積、生産量、単収の推移 ● ● ● トウモロコシ生産のけん引役は家きんの飼養羽数の増加 ● ● ● 牛および豚の飼養頭数は、90年にはそれぞれ2千5百万頭、1千9百万頭であったものが、2005年には、それぞれ7百万頭、6百万頭となっている。家畜飼養頭数の減少からサイレージ向けトウモロコシの作付面積は、ここ15年間で急激に減少しており、90年にはトウモロコシ作付面積の79%を占めていたサイレージ向けは、2005年には29%まで減少している。 図3 トウモロコシ作付面積の推移 ● ● ● 冬穀物生産の懸念材料である作付け期の乾燥気候 ● ● ● 冬穀物の2006/07年度作付面積は、昨年をほぼ20%下回る606万ヘクタールが見込まれている。その内訳は、小麦が514万ヘクタール(対前年度比19%減)、大麦が54万ヘクタール(同13%増)、らい麦が38万ヘクタール(同42%減)とのことである。 |
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